このページは「平均年収」の統計ではなく、いま実際に掲載されている求人の提示額を実査した定点観測データです。今この職種に応募したら、求人票にどんな数字が並んでいるかが分かります。
月給下限の中央値22万円95%信頼区間 22万円〜22万円(n=8005)
求人の中央50%が収まる帯19.6万円〜25万円上下25%ずつを除いた「よくある帯」
現実的な期待値の目安24.4万円各求人のレンジ中央の中央値
この数字が指しているもの
上の数字は手当を含んだ総額提示(基本給+毎月定額で支払われる手当+固定残業代)の求人だけを集計した値です(調理師の求人票では、月給欄の6割強に基本給以外の何かが含まれています)。 同じ職種でもその求人票の内訳に書かれている基本給で出している求人は水準が異なり、月給下限の中央値は19.8万円(n=8005・主系列と同じ8,005件すべての内訳。独立した別の求人群ではなく、同じ求人の内訳です)。 表記の違う求人どうしを同じ土俵で比べないでください。
提示額と基本給の対応比較(8,005件・同じ求人どうし)※差は月2.2万円です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 求人票に出ている提示額(定額手当・固定残業代込み) | 8005件 | 22万円 |
| その内訳にある基本給 | 8005件 | 19.8万円 |
働く場所別(提示額の月給下限)※この職種でいちばん大きく効いている軸です。3回続けて同じ結論です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 飲食店・レストラン | 2620件 | 24.4万円 |
| 社員食堂・寮 | 82件 | 23.6万円 |
| ホテル・旅館・宴会 | 862件 | 23.2万円 |
| 食品製造・惣菜工場 | 123件 | 22.6万円 |
| その他・区分不明 | 408件 | 22.5万円 |
| 保育園・こども園 | 405件 | 21.6万円 |
| 学校給食・給食センター | 219件 | 21万円 |
| 介護・福祉施設 | 1973件 | 20.2万円 |
| 病院・医療機関 | 1313件 | 19.7万円 |
同じ働く場所別を「内訳にある基本給」で見ると ※病院・介護・保育が下に固まります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 社員食堂・寮 | 82件 | 22万円 |
| 飲食店・レストラン | 2620件 | 21万円 |
| 食品製造・惣菜工場 | 123件 | 21万円 |
| ホテル・旅館・宴会 | 862件 | 20.8万円 |
| その他・区分不明 | 408件 | 20万円 |
| 学校給食・給食センター | 219件 | 20万円 |
| 保育園・こども園 | 405件 | 19万円 |
| 介護・福祉施設 | 1973件 | 18.3万円 |
| 病院・医療機関 | 1313件 | 17.2万円 |
同じ働く場所別を「月給レンジの上限額」で見ると| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 飲食店・レストランの上限額 | 2620件 | 30万円 |
| ホテル・旅館・宴会の上限額 | 862件 | 30万円 |
| 食品製造・惣菜工場の上限額 | 123件 | 28.6万円 |
| 社員食堂・寮の上限額 | 82件 | 28万円 |
| その他・区分不明の上限額 | 408件 | 26.5万円 |
| 学校給食・給食センターの上限額 | 219件 | 25万円 |
| 保育園・こども園の上限額 | 405件 | 24.5万円 |
| 介護・福祉施設の上限額 | 1973件 | 23.5万円 |
| 病院・医療機関の上限額 | 1313件 | 23万円 |
調理師免許の要否(提示額の月給下限)※全体で見ると差はありません。下の3つの表が理由です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 調理師免許が必須 | 2416件 | 22万円 |
| 調理師免許の記載なし | 3702件 | 22万円 |
| 調理師免許はあれば尚可 | 1887件 | 21万円 |
同じ分け方を「病院・医療機関」だけで見ると ※働く場所を揃えると免許の差が現れます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 調理師免許が必須 | 628件 | 20.6万円 |
| 調理師免許はあれば尚可 | 260件 | 19万円 |
| 調理師免許の記載なし | 425件 | 19万円 |
同じ分け方を「介護・福祉施設」だけで見ると| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 調理師免許が必須 | 702件 | 22.2万円 |
| 調理師免許はあれば尚可 | 597件 | 19.6万円 |
| 調理師免許の記載なし | 674件 | 19.5万円 |
同じ分け方を「飲食店・レストラン」だけで見ると ※こちらでは免許の差は確認できません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 調理師免許が必須 | 286件 | 24.9万円 |
| 調理師免許の記載なし | 1810件 | 25万円 |
| 調理師免許はあれば尚可 | 524件 | 23.2万円 |
必要な経験別(提示額の月給下限)※免許より確実に効いている要件です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 実務経験が必須 | 1671件 | 24万円 |
| 経験があれば尚可 | 2618件 | 21.5万円 |
| 経験不問 | 3716件 | 21万円 |
同じ経験要件を「内訳にある基本給」で見ると ※差は残ります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 実務経験が必須 | 1671件 | 21万円 |
| 経験があれば尚可 | 2618件 | 19.7万円 |
| 経験不問 | 3716件 | 19.3万円 |
同じ経験要件を「月給レンジの上限額」で見ると ※下限より差が開きます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 実務経験が必須の求人の上限額 | 1671件 | 30万円 |
| 経験があれば尚可の求人の上限額 | 2618件 | 26万円 |
| 経験不問の求人の上限額 | 3716件 | 25万円 |
給食受託(請負)か直営か(提示額の月給下限)※病院・介護・学校給食を見るときの分かれ目です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 請負(給食受託など) | 1416件 | 22.5万円 |
| 請負ではない(直営など) | 6589件 | 21.7万円 |
同じ分け方を「病院・介護施設の求人」だけに絞ると ※差が3.6万円に開きます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 請負(給食受託など) | 874件 | 23万円 |
| 請負ではない(直営など) | 2412件 | 19.4万円 |
地域ブロック別(提示額の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 1489件 | 24万円 |
| 関西・東海 | 1818件 | 23万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 1258件 | 21.5万円 |
| 北海道・東北 | 1162件 | 21万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 2278件 | 20万円 |
同じ地域ブロックを「内訳にある基本給」で見ると| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 1489件 | 21.5万円 |
| 関西・東海 | 1818件 | 20.5万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 1258件 | 20万円 |
| 北海道・東北 | 1162件 | 19万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 2278件 | 18.5万円 |
同じ地域ブロックを「月給レンジの上限額」で見ると| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の上限額 | 1489件 | 28.5万円 |
| 関西・東海の上限額 | 1818件 | 28万円 |
| 甲信越・北陸・北関東の上限額 | 1258件 | 27万円 |
| 北海道・東北の上限額 | 1162件 | 25.2万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄の上限額 | 2278件 | 24万円 |
月給欄への上乗せの種類(提示額の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 固定残業代あり | 1744件 | 25.4万円 |
| 提示額=基本給(上乗せなし) | 2933件 | 22万円 |
| 定額手当あり(固定残業代なし) | 3328件 | 20.1万円 |
同じ分け方を「内訳にある基本給」で見ると ※定額手当のある求人は基本給が4.5万円低くなります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 提示額=基本給(上乗せなし) | 2933件 | 22万円 |
| 固定残業代あり | 1744件 | 20万円 |
| 定額手当あり(固定残業代なし) | 3328件 | 17.5万円 |
勤務時間帯別(提示額の月給下限)※早朝始業が最も低く出ますが、下の表のとおり働く場所の差です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 夜間勤務あり(22時以降まで) | 890件 | 25万円 |
| 早朝と夜間の両方あり | 104件 | 23万円 |
| 日中のみ | 2081件 | 22万円 |
| 早朝勤務あり(6時台までに始業) | 3360件 | 20.2万円 |
同じ分け方を「病院・医療機関」「介護・福祉施設」の中だけで見ると ※早朝と日中の差は消えます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 病院・医療機関/早朝勤務あり | 1055件 | 19.5万円 |
| 病院・医療機関/日中のみ | 122件 | 19.6万円 |
| 介護・福祉施設/早朝勤務あり | 1466件 | 20万円 |
| 介護・福祉施設/日中のみ | 254件 | 19.9万円 |
就業場所の従業員数別(提示額の月給下限)※大きい事業所ほど入口の月給は下がります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 就業場所19人以下 | 3722件 | 23万円 |
| 就業場所20〜49人 | 1994件 | 22万円 |
| 就業場所50〜99人 | 1100件 | 20.4万円 |
| 就業場所100人以上 | 1189件 | 19.7万円 |
年間休日数別(提示額の月給下限)※休みが少ない求人のほうが高く出ますが、下の注記のとおり働く場所の差です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 年間休日105日未満 | 1469件 | 23万円 |
| 年間休日105〜119日 | 5073件 | 22万円 |
| 年間休日120日以上 | 1463件 | 21万円 |
実査で見えたこと
- この職種でいちばん月給を動かしているのは、今回も資格でも経験でもなく「どこの厨房か」でした。飲食店・レストランの2,620件は24.4万円、病院の1,313件は19.7万円で、差は4.72万円(信頼区間4.22〜5.30万円)です。前回(4.44万円)とほぼ同じ大きさで、5つの地域ブロックすべてで同じ向きでした(首都圏+4.73万円・関西東海+4.07万円・甲信越北陸北関東+4.78万円・中国四国九州+4.10万円・北海道東北+4.58万円。どれも信頼区間が0をまたぎません)。内訳の基本給で見ても21.0万円対17.2万円(差3.80万円・信頼区間3.58〜4.31万円)と残り、月給レンジの上限額では30.0万円対23.0万円(差7.00万円・信頼区間6.83〜7.61万円)とさらに開きます。ただし条件も違います。年間休日の中央値は飲食店105日に対し病院113日、22時以降まで及ぶ勤務の割合は飲食店32.0%に対し病院0.3%、固定残業代の記載がある割合は飲食店37.0%に対し病院5.8%でした。月給の差はそのまま持ち帰れる差ではありません。
- 「調理師免許を取ると給料が上がるか」は、全体の数字では答えが出ないという結果が今回も続きました。免許必須の2,416件と記載なしの3,702件はどちらも22.0万円で、差の信頼区間は−0.10〜0.20万円です。内訳の基本給(差−0.05万円・信頼区間−0.30〜0.11万円)でも差は確認できません。ところが働く場所を揃えると、病院では免許必須20.6万円対記載なし19.0万円(差1.60万円・信頼区間1.37〜2.00万円)、介護施設では22.2万円対19.5万円(差2.65万円・信頼区間2.35〜3.03万円)、ホテル・旅館では25.0万円対23.0万円(差2.00万円・信頼区間1.38〜2.45万円)と、免許必須のほうが高く出ます。全体で差が消えるのは、免許必須の求人が介護29%・病院26%と月給の低い現場に集中し、記載なしの求人の49%が飲食店だからです。飲食店の中だけで比べると差は−0.07万円(信頼区間−1.00〜0.70万円)で確認できません。保育園も差0.49万円(信頼区間−0.45〜1.21万円)で確認できませんでした。
- 病院・介護施設の厨房では、直営か給食受託(請負)かで月給が3.6万円違いました。病院・介護の3,286件を分けると、給食受託会社の求人874件は23.0万円、直営など2,412件は19.4万円です(差3.60万円・信頼区間3.04〜3.70万円)。病院だけで22.0万円対19.0万円(差3.01万円・信頼区間2.90〜3.89万円)、介護施設だけで23.0万円対19.6万円(差3.40万円・信頼区間3.25〜4.00万円)と、どちらも前回と同じ向きです。内訳の基本給(差3.16万円・信頼区間2.72〜3.50万円)と上限額(26.0万円対22.1万円・差3.90万円・信頼区間3.75〜4.68万円)でも差が残りました。全体では差0.77万円(信頼区間0.50〜1.43万円)と小さく見えますが、請負求人の35%が介護・27%が病院・13%が学校給食と、もともと月給の低い現場に偏っているためです。学校給食の中では差は確認できませんでした(−0.36万円・信頼区間−2.04〜0.50万円)。年間休日の中央値は請負112日・直営など107日です。
- 月給欄に「定額手当」が入っている求人は、内訳の基本給が大きく下がります。定額手当のみの3,328件は提示額20.1万円で上乗せなしの2,933件(22.0万円)より1.86万円低いうえに、基本給は17.5万円で4.47万円低くなります(信頼区間−4.52〜−4.30万円)。この基本給のマイナスは働く場所を揃えても消えず、件数の少ない食品製造(24件)を除く8区分で信頼区間が0をまたぎませんでした(病院−4.00万円、学校給食−3.05万円、保育園・飲食店・社員食堂−3.00万円、その他−2.77万円、介護−2.60万円、ホテル−2.00万円)。定額手当のある求人の割合は病院76%・保育園71%・介護66%に対し飲食店13%で、「基本給を低く置いて手当を積む」給与設計が給食・福祉の現場に集中しています。固定残業代のある1,744件は逆に提示額が25.4万円と3.43万円高い一方、基本給は20.0万円で2.00万円低くなります(信頼区間−2.00〜−1.96万円)。
- 「早朝始業の求人は、働く場所を揃えても月給が低い」という結果は、前回に続いて今回も再現しませんでした。全体では6時台までに始業する3,360件は20.2万円で、日中のみの2,081件(22.0万円)より1.80万円低く出ます(信頼区間−1.90〜−1.38万円)。しかし早朝勤務の44%が介護施設・31%が病院で、その中だけで比べると病院19.5万円対19.6万円(差−0.10万円・信頼区間−0.67〜0.48万円)、介護施設20.0万円対19.9万円(差+0.08万円・信頼区間−0.14〜0.50万円)と差は消えました。早朝始業が低く見えるのは、ほぼ全部が「月給の低い現場に早朝勤務が多い」ことの写しです。逆に学校給食では早朝のほうが1.80万円高く(信頼区間0.86〜3.00万円)、これは前回(+1.50万円)と同じ向きでした。
この職種の求人票の読み方
調理職の求人票は、月給欄の数字そのものより「どこの厨房か」「月給欄に何が入っているか」で読み方が変わります。8,005件の実査から見えた確認の順番は次の通りです。
- いちばん先に、働く場所を確かめる。この職種では月給を最も大きく動かしているのが施設区分で、3回の実査で同じ結論でした。飲食店・レストラン24.4万円、ホテル・旅館23.2万円に対し、介護・福祉施設20.2万円、病院19.7万円で、差は4.7万円あります。同じ「調理師」の求人票でも、厨房の種類が違えば別の相場だと考えたほうが実態に合います。なお溶接工やドライバーのように「一覧の月額換算に日給求人が紛れる」問題は、この職種では小さめです。走査した正社員求人14,658件のうち月給制が14,259件(97.3%)で、日給156件・年俸制121件・時給115件にとどまりました。
- 調理師免許の欄と、働く場所を必ずセットで見る。免許が月給に効くかどうかは現場によって違います。病院では免許必須20.6万円に対し記載なし19.0万円、介護施設では22.2万円対19.5万円と2〜3万円の差が付く一方、飲食店では24.9万円対25.0万円で差が確認できませんでした。免許を取れば一律に上がるのではなく、給食・福祉の現場では採用の条件そのものになり、飲食店では実務経験のほうが見られている、という違いがあります。
- 月給欄の内訳を開いて、基本給との差を見る。提示額と基本給が同額なのは36.7%にとどまり、42.7%は基本給が提示額の9割未満、8.2%は7割未満です。実査した中で最も差が大きい求人は提示30.0万円に対し基本給5.0万円でした。賞与や退職金が基本給を基準に決まる会社では、この違いは年間の受取額に大きく効きます。とくに病院・介護・保育園の厨房は7割前後の求人が月給欄に定額手当を積んでおり、定額手当のある求人の基本給は、上乗せのない求人より4.5万円低くなります。
- 上乗せが「固定残業代」なのか「定額手当」なのかを区別する。意味がまったく違います。固定残業代のある1,744件(21.8%)は、あらかじめ何時間分の残業が月給に含まれているかが書かれており、時間数が読めた1,707件の中央値は27時間、423件(24.8%)は40時間以上、最長は77時間でした。金額の中央値は月4.3万円です。一方の定額手当(3,328件)は残業とは無関係で、金額の中央値は月2.3万円、名称は資格手当・職務手当・食事手当・処遇改善手当などです。固定残業代の時間数は、求人票の「固定残業代に関する特記事項」に自由文で書かれているので、そこまで開いて確認してください。
- 病院・介護の求人は、直営か給食受託かを見る。求人票の「派遣・請負等」欄が「請負」になっていれば、その厨房を受託している会社の求人です。病院・介護施設で比べると請負23.0万円に対し直営など19.4万円で、月給は請負のほうが3.6万円高く出ます。月給レンジの上限額でも26.0万円対22.1万円と請負が高く出ました。年間休日は請負112日・直営など107日です。学校給食の中では差は確認できませんでした。
- 始業時刻の早さを「手当が付く」とも「安い」とも読み替えない。6時台までに始業する求人は全体で見ると20.2万円と日中のみ(22.0万円)より低く出ますが、病院・介護施設の中だけで比べると差はなくなります。早朝の始業は朝食の提供や給食の仕込みのためで、月給の水準を決めているのは働く場所のほうです。早朝手当や夜勤手当は月給欄(基本給+定額手当+固定残業代)の外側で支払われるため、求人票の月給を見比べても手当の多寡は分かりません。
- 未経験可の求人は、上限額のほうを見る。経験不問の3,716件は月給下限21.0万円ですが、レンジ上限の中央値は25.0万円です。実務経験が必須の求人は下限24.0万円・上限30.0万円なので、入口の差3.0万円に対して天井の差は5.0万円あります。未経験から入る場合、入口の月給よりも、その求人がどこまで上がる設計になっているかを確認したほうが、数年後の受取額の見通しが立ちます。
この調査の限界(お読みください)
- 前版(2026-10-13・N=7,199・提示額の中央値22.0万円)から、提示額の中央値は22.0万円のまま動いていません(信頼区間も22.0〜22.0万円)。Nは7,199件→8,005件に増えましたが、判定規則と処理プログラムは前回と同じで、同じ検索で取れた求人票が13,052件から14,658件に増えたことによるものです(12日間で求人票が増えた理由までは切り分けていません)。求人の受付日で分けると、前回の実査日(10月13日)以前に受け付けられて今も掲載中の求人6,980件も22.0万円、それ以降に受け付けられた1,025件も22.0万円で差はなく(差0.00万円・信頼区間0.00〜0.50万円)、新しく出た求人が相場を動かした形ではありませんでした。
- 媒体は公的職業紹介1つだけです。地域ごとに媒体が変わると地域差ではなく媒体差を測ってしまうため、媒体構成を揃えることを優先しています。その結果この数字は公的職業紹介に出ている求人層の相場であり、そこに載らない求人(民間媒体にしか出ない求人や高年収帯の求人)は含まれていません。媒体差そのものは評価できていません。
- 全国47都道府県の検索結果を全ページ巡回し、一覧14,687件(都道府県をまたぐ重複29件を除いて14,658件)の正社員求人票をすべて取得したうえで、賃金形態が月給であること・職種が調理であることを求人票側で確認して絞り、名寄せ後に8,005件が残りました。抽出ではなく全数取得です。賃金形態で除いたのは日給156件・年俸制121件・時給115件・その他7件、職種名で除いたのは管理職41件、括弧の外に別職種の語がある151件(接客・店舗85件、栄養士36件、食品製造17件、介護・保育12件ほか)、調理を否定する職種名23件です。
- 重複排除は「事業所名+提示額+基本給+定額手当+固定残業代+産業分類」の署名で行い、名寄せが済んだ時点で事業所名を破棄しています。同じ法人が多数の店舗・施設で同じ給与の求人を出しているため、この職種では名寄せで6,039件が落ちます。同じ法人が支店ごとに別の事業所名で出している求人は、給与が同じでも別件として残ります。名寄せを都道府県の内側だけで行った版(8,950件)でも地域ブロックの順位は変わりませんでした(首都圏24.2万/関西・東海23.0万/甲信越・北陸・北関東22.0万/北海道・東北21.0万/中国・四国・九州・沖縄20.0万)。
- 「請負」の求人(1,416件)を除外していません。調理職では病院・介護施設・学校給食の厨房を給食受託会社が請け負う形が一般的で、働く人はその受託会社の正社員だからです。除外すると病院・介護・学校給食の相場が直営分だけの数字になります。派遣求人は除外しています。
- 働く場所の区分は、職種名の施設語・産業分類・仕事内容の施設語の順で機械判定しています(規則はファイル冒頭に記録)。法人全体を説明する「事業内容」欄は使っていません。判定規則は前回と同じなので区分ごとの件数は前回と比べられます(学校給食192件→219件、社員食堂・寮70件→82件など)。仕事内容が「施設の厨房」とだけ書かれた給食受託会社の求人などは判定しきれず、408件(5.1%)を「その他・区分不明」に置いています。
- 時間帯の判定は就業時間欄の時刻から機械的に付けたもの(7時より前の始業=早朝、22時以降または日をまたぐ終業=夜間)で、実際に夜勤手当が付くかどうかとは別です。「5時30分〜19時30分の間の8時間程度」のように幅だけが書かれた求人1,570件は始業時刻が決まらないので判定から外しています(早朝始業を含む求人の割合は、判定できなかった分を含めた8,005件に対して43.3%で、前回と同じ規則です)。夜勤手当・早朝手当は月給欄(a+b+c)の外側にあるため、この分け方で提示額を比べても手当の多寡は測れません。
- 年間休日数別の表で「休みが少ない求人のほうが月給が高い」ように見えるのは、働く場所の構成の差です。年間休日の中央値は飲食店・ホテル105日、介護施設108日、病院113日、保育園119日、学校給食125日で、月給の高い飲食店ほど休みが少なくなっています。両側の件数が100件以上ある病院・介護施設・飲食店の中で休日105日未満と120日以上を比べると、いずれも差の信頼区間が0をまたぐか、0に接しました(介護施設−0.72万円・信頼区間−1.34〜0.00万円、病院−0.12万円・−0.70〜0.60万円、飲食店+0.24万円・−1.00〜1.55万円)。
- 定額手当のみの求人(3,328件)で、手当額の中央値は2.3万円、提示額−基本給の差額の中央値は2.4万円で、ほぼ一致しました。提示額=基本給+定額手当+固定残業代 は8,005件中7,977件で成り立ち、残り28件は成り立っていません(原因は個別には確認していません)。
- 月給レンジの下限のみを集計しているため、この数字から年収を比較することはできません。賞与の有無は7,010件(87.6%)が「あり」ですが、金額の分布までは集計していません。採用した8,005件から150件(47都道府県から各1件を含む)を選び、新しい通信で求人票を取り直して金額・区分を機械照合したところ、不一致は0件でした。
実査方法: 複数の求人検索サイトで公開されている調理師・調理スタッフの正社員求人8,005件(全国47都道府県・重複排除後)の月給表記を、地域5ブロックに分けて実査(2026-10-25時点)。媒体は全ブロックで採取条件を揃えるため公的職業紹介1つに固定し、47都道府県の検索結果を全ページ送って求人票14,658件を取得、金額と分類を同一のプログラムで機械抽出。給与表記を『手当込みの総額提示』と『基本給のみ提示』に分けて集計し、中央値の95%信頼区間はブートストラップ法(20,000回)で算出/数値は実査時点の集計であり、個別の求人・企業を示すものではありません。/公表値は中央値の信頼区間が支持する精度に合わせ、1,000円単位に丸めています。
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