このページは「平均年収」の統計ではなく、いま実際に掲載されている求人の提示額を実査した定点観測データです。今この職種に応募したら、求人票にどんな数字が並んでいるかが分かります。
月給下限の中央値22万円95%信頼区間 21万円〜23.5万円(n=126)
求人の中央50%が収まる帯20万円〜25万円上下25%ずつを除いた「よくある帯」
現実的な期待値の目安28.5万円各求人のレンジ中央の中央値
この数字が指しているもの
上の数字は手当を含んだ総額提示(基本給+毎月定額で支払われる手当)の求人だけを集計した値です(電気工事士の求人票では、月給欄に現場手当・資格手当などの定額手当が合算された額が出ます)。 同じ職種でもその求人票の内訳に書かれている基本給で出している求人は水準が異なり、月給下限の中央値は21万円(n=126・主系列と同じ126件すべての内訳。独立した別の求人群ではなく、同じ求人の内訳です)。 表記の違う求人どうしを同じ土俵で比べないでください。
提示額と基本給の対応比較(126件・同じ求人どうし)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 求人票に出ている提示額(定額手当・固定残業代込み) | 126件 | 22万円 |
| その内訳にある基本給 | 126件 | 21万円 |
同じ対応比較を「固定残業代の有無」で分けると ※差が開くのは固定残業代のある求人だけです| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 固定残業代あり・提示額 | 15件 | 24万円 |
| 固定残業代あり・その内訳の基本給 | 15件 | 21万円 |
| 固定残業代なし/記載なし・提示額 | 111件 | 22万円 |
| 固定残業代なし/記載なし・その内訳の基本給 | 111件 | 21万円 |
地域ブロック別(総額提示の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 25件 | 25万円 |
| 関西・東海 | 25件 | 24万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 25件 | 21万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 26件 | 20.5万円 |
| 北海道・東北 | 25件 | 20万円 |
同じ地域ブロックを「内訳にある基本給」で見ると(126件)※首都圏と関西・東海が並びます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 25件 | 23万円 |
| 関西・東海 | 25件 | 23万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 25件 | 21万円 |
| 北海道・東北 | 25件 | 20万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 26件 | 20万円 |
資格要件別(総額提示の月給下限)※必須と不問で中央値が同じでした| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 第一種電気工事士が必須 | 3件 | 24.5万円 |
| 第二種以上が必須 | 40件 | 22万円 |
| 資格不問・歓迎(入社後取得でよい) | 83件 | 22万円 |
同じ資格要件を地域ブロックごとに見ると ※ブロックによって高い側が入れ替わります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏・第二種以上が必須 | 8件 | 30万円 |
| 首都圏・資格不問/歓迎 | 17件 | 23.5万円 |
| 関西・東海・第二種以上が必須 | 5件 | 22.5万円 |
| 関西・東海・資格不問/歓迎 | 20件 | 24万円 |
| 甲信越・北陸・北関東・第二種以上が必須 | 11件 | 20.5万円 |
| 甲信越・北陸・北関東・資格不問/歓迎 | 13件 | 21万円 |
| 北海道・東北・第二種以上が必須 | 8件 | 20万円 |
| 北海道・東北・資格不問/歓迎 | 17件 | 20万円 |
経験要件別(総額提示の月給下限)※信頼区間は重なります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 実務経験が必須 | 29件 | 25万円 |
| 未経験可 | 87件 | 22万円 |
| 記載から判断できず | 10件 | 22万円 |
資格要件と経験要件のクロス ※資格を揃えても経験の向きは変わりませんが、経験を揃えると資格の差は消えます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 第二種以上が必須 × 実務経験が必須 | 20件 | 25万円 |
| 資格不問・歓迎 × 実務経験が必須 | 7件 | 25万円 |
| 資格不問・歓迎 × 未経験可 | 69件 | 22万円 |
| 第二種以上が必須 × 未経験可 | 18件 | 21万円 |
固定残業代の有無別(総額提示の月給下限)※信頼区間は重なります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 固定残業代の記載あり | 15件 | 24万円 |
| 固定残業代なし/記載なし | 111件 | 22万円 |
工事対象区分別(総額提示の月給下限)※地域構成の差を含んだ数字です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 電力インフラ・受変電・プラント | 19件 | 23万円 |
| ビル・商業施設・工場 | 40件 | 22.5万円 |
| 複数分野の兼務ほか(単一区分に分けられないもの) | 40件 | 22万円 |
| 一般住宅・店舗 | 27件 | 21.5万円 |
同じ工事対象区分を首都圏を除いて比べ直すと ※順位が入れ替わります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 複数分野の兼務ほか(首都圏を除く) | 34件 | 22万円 |
| 一般住宅・店舗(首都圏を除く) | 22件 | 21.5万円 |
| ビル・商業施設・工場(首都圏を除く) | 30件 | 21万円 |
| 電力インフラ・受変電・プラント(首都圏を除く) | 15件 | 20.5万円 |
年間休日数別(総額提示の月給下限)※休日の少なさが月給に反映される形にはなっていません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 年間休日120日以上 | 42件 | 23万円 |
| 年間休日105〜119日 | 51件 | 22万円 |
| 年間休日105日未満 | 33件 | 22万円 |
月給レンジの上限額 ※下限と違い、経験要件でほとんど動きません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 実務経験が必須の求人の上限額 | 29件 | 35.5万円 |
| 未経験可の求人の上限額 | 87件 | 35万円 |
実査で見えたこと
- 電気工事士は資格がなければできない仕事ですが、求人票の月給下限は資格要件でほとんど動きませんでした。第二種以上を必須とする40件が22.0万円、資格不問・歓迎の83件も22.0万円で、中央値が完全に同じです。地域構成の偏りを疑って5つの地域ブロックごとに差を計算し直しても、首都圏では資格必須が6.4万円高い一方、関西・東海では1.5万円低く、甲信越・北陸・北関東では0.2万円低いというように向きが揃わず、ブロック別の差の中央値は0.0万円でした。内訳にある基本給で並べ直すと、むしろ第二種必須20.0万円が資格不問21.0万円をわずかに下回ります。そもそも実査した126件のうち83件(66%)が資格不問・歓迎で、入社後の取得を前提に募集する形が主流でした。
- 代わりに月給下限を動かしていたのは実務経験でした。資格要件を揃えて比べると、第二種以上必須の中では経験必須25.0万円に対し未経験可21.0万円、資格不問の中でも経験必須25.0万円に対し未経験可22.0万円と、どちらの資格群でも同じ向きに開きます。逆に経験のほうを揃えると、経験必須どうしはいずれも25.0万円で資格の差が消え、未経験可どうしでは資格必須のほうがむしろ低くなります。実査で最も低い組み合わせは「資格は必須だが実務は未経験可」の21.0万円でした。ただし信頼区間は重なっており(経験必須21.0〜25.5万円、未経験可20.5〜23.0万円)、差の大きさそのものは確定していません。確度をもって言えるのは、資格の有無より経験の有無のほうが求人票の月給欄に現れているということです。
- 提示額と基本給はほぼ一致します。今回は126件すべてで内訳が読めたため(実査職種で初めての取得率100%)、同じ求人どうしの対応比較ができました。提示額の中央値22.0万円に対し基本給21.0万円で、基本給は提示額の中央値98%。126件のうち58件(46%)は提示額と基本給が完全に同額でした。差が出るのは2つの場合だけで、固定残業代のある15件は差額の中央値2.4万円(95%信頼区間2.0〜4.6万円)、固定残業代はないが定額手当のある53件は1.0万円(0.8〜1.5万円)。どちらも固定残業代のない求人全体の差額0円と信頼区間が重なりません。整備士の97%と同じ構造で、看護師の86%・保育士の87%のように毎月の手当を月給欄に積み上げる慣行は、この職種にはほとんど見当たりませんでした。
- 固定残業代は多くありません。126件のうち記載があったのは15件(12%)で、想定時間数の中央値は13時間、30時間以上は3件、最長でも40時間でした。同じ方法で実査した整備士(判明14件中8件が30時間以上・中央値31時間)とは対照的です。月給下限も固定残業代あり24.0万円・なし22.0万円で、整備士のように信頼区間が分離する(25.0万円対21.0万円)ほどの差にはならず、今回は確定していません。整備士では「高い月給の正体は残業代」と言えましたが、電気工事士の求人票では月給欄の高さをそう説明することはできません。
- 地域差は首都圏だけが確認できました。首都圏25.0万円と北海道・東北20.0万円は信頼区間が重なりません(22.5〜30.0万円と19.0〜22.0万円)。ただし同じ求人の内訳にある基本給で並べ直すと首都圏23.0万円・北海道東北20.0万円となり、今度は信頼区間が重なります。さらに提示額では単独1位だった首都圏が、基本給では関西・東海23.0万円と並びます。中間3ブロック(関西・東海24.0万円、甲信越・北陸・北関東21.0万円、中国・四国・九州20.5万円)の順位も確定していません。工事対象区分の差(電力インフラ23.0万円が一般住宅・店舗21.5万円を上回る)も地域構成の反映で、首都圏を除くと電力インフラが20.5万円で最下位に反転します。
この職種の求人票の読み方
電気工事士の求人票は、月給欄そのものより「その額が何と引き換えの数字か」を読む必要があります。実査から見えた、確認すべき順番は次の通りです。
- 資格の有無を給与交渉の材料と考えない。実査した126件で、第二種以上必須の求人と資格不問の求人は月給下限の中央値が22.0万円で完全に同じでした。地域ごとに分けても高い側が入れ替わり、差の中央値は0.0万円です。業務独占資格である以上「資格を持っていれば相場が上がるはず」と考えたくなりますが、求人票の月給欄はそうなっていません。実査の66%が資格不問・歓迎で、入社後に取らせる前提の募集が主流でした。有資格であることは応募できる求人の幅を広げますが、同じ求人の中で月給を押し上げる材料としては、求人票の段階では効いていません。
- 効いているのは実務経験のほうだと考えて求人を選ぶ。資格要件を揃えて比べると、第二種必須の中でも資格不問の中でも、経験必須が25.0万円・未経験可が21.0〜22.0万円と同じ向きに開きました(信頼区間は重なるため差の大きさは未確定です)。実査で最も低かったのは「資格は必須だが実務は未経験可」の21.0万円で、資格だけを持って未経験で入る場合はここが出発点になります。逆に言えば、経験を積んだ後に転職市場で効いてくるのは年数のほうなので、入社時点では月給よりも「何の工事をどれだけ経験できるか」で選ぶほうが、数年後の選択肢は広がります。
- 月給欄はほぼそのまま基本給と読んでよい。これは他職種と大きく違う点です。今回は126件すべてで内訳が読め、基本給は提示額の中央値98%、58件(46%)は完全に同額でした。看護師(86%)や保育士(87%)では「月給25万円」の実態が基本給21万円ということが普通に起きますが、電気工事士ではその心配は相対的に小さいと言えます。賞与や退職金が基本給を基準に計算される会社では、この違いは年間の受取額に効いてきます。ただし例外はあり、126件のうち18件は基本給が提示額の9割を切り、最も差が大きい求人では基本給が提示額の63%でした。内訳が書かれていない求人では、面接で「この月給のうち基本給はいくらですか」と確認する価値があります。
- 固定残業代は少数派だが、あれば必ず時間数を見る。記載があったのは126件中15件(12%)で、想定時間数の中央値は13時間と、整備士(中央値31時間)に比べればおとなしい水準です。ただし個別には40時間分を月給に織り込んだ求人(提示27.5万円・基本給21.2万円)もありました。差額はまるごと残業代なので、その時間まで働いて初めて提示額に届く数字です。月給の高い求人が並んでいるとき、その差が基本給の差なのか残業前提の数字なのかで、時間あたりの条件は逆転しえます。
- 年間休日は月給と切り離して見る。実査した求人の年間休日は75日から130日まで開いており(中央値110日)、同じ県内でも50日近い差がありました。それにもかかわらず、年間休日105日未満の求人(22.0万円)、105〜119日(22.0万円)、120日以上(23.0万円)で月給下限に差はなく、信頼区間もすべて重なります。つまり「休みが少ない代わりに月給が高い」というトレードオフは、求人票の月給欄には現れていません。休日が55日少ないぶんは、月給では取り返せていないということです。年間休日は月給と並ぶ独立した条件として、必ず数字で確認してください。
- 上限額は下限ほど当てにならない。月給レンジの幅は上限が下限の中央値1.55倍・幅12.3万円で、上下限が同額の求人は126件中1件だけでした。実査した職種の中では施工管理(1.61倍)に次いで広く、保育士(1.17倍)や事務(1.24倍)とは別物です。しかも上限額の中央値は、経験必須の求人で35.5万円、未経験可の求人で35.0万円とほぼ同じでした。下限は経験で25.0万円と22.0万円に分かれるのに、上限はどちらも同じ額が置かれているということです。上限額が何年目・どの資格・どの役割を想定した数字なのか、そこに到達した人が実際にいるかは、求人票からは読み取れません。面接で聞いておくと入社後のずれを防げます。
- 地域をまたぐ転職では、首都圏との差以外は根拠が薄い。首都圏25.0万円と北海道・東北20.0万円は信頼区間が重なりませんが、同じ求人の内訳にある基本給で並べ直すと重なってしまい、提示額で単独1位だった首都圏が基本給では関西・東海と並びます。中間3ブロックの順位も確定していません。この3つの間の数万円の違いを根拠に引っ越し先を決めるのは、統計的には支持されません。
あわせて、扱う工事の種類(住宅の配線か、ビル・工場の受変電か、電力インフラか)、資格取得の費用負担と受験機会、工具の貸与か自己購入か、現場までの移動時間が労働時間に入るか、宿泊を伴う出張の頻度と手当を見ると、同じ月給でも条件の差が判断できます。とくに今回の実査では「電気工事士」という職種名で募集していながら、実態が施工管理・設備管理・弱電工事という求人が相当数ありました。応募前に仕事内容欄を最後まで読むことをおすすめします。
この調査の限界(お読みください)
- 今回は媒体が1つだけです。実査前に候補媒体を検証したところ、電気工事士の求人で「全5ブロックから同じ件数を採れる」媒体は公的職業紹介しかありませんでした。総合転職サイトは痩せた県で0件〜数十件しかなく(ある媒体は鳥取県が0件と明示)、電気工事の専門求人サイトは県別一覧の1ページがほぼ全国掲載の重複(ある県は10件中6件が同一給与)、建設系の専門媒体は月給の実額ではなく年収しか載せていませんでした。ブロックごとに媒体を差し替えると地域差ではなく媒体差を測ってしまうため、媒体を減らして構成を揃えるほうを優先しています。その結果、この数字は公的職業紹介に出ている求人層の相場であり、そこに載らない求人(民間媒体の非公開求人や高年収帯の求人)は含まれていません。媒体差そのものも今回は評価できていません。
- 求人検索の掲載順は完全な無作為抽出ではありません。1ページ目だけに偏らないよう、47都道府県すべてで複数ページ(各県2〜3ページ・のべ2,000件以上の一覧)を走査し、そこから散らして採取しています。ただし掲載されていない求人は含まれていません。
- 主系列と副系列は同じ126件です。この媒体の求人票は賃金欄が「基本給a」「定額的に支払われる手当b」「固定残業代c」に分かれているため、提示額(a+b)と内訳の基本給(a)を全件で対応させられました。判別不能として除外した求人は0件です。採取した126件すべてで「基本給+定額手当+固定残業代=提示額」が一致することを機械検算しています。副系列は独立した別の求人群ではなく、同じ求人の内訳です。
- 「どの欄の額を採るか」は実査を始める前に1文に固めて5ブロック全員に同じ文言で渡しました(提示額は賃金欄のa+b、基本給はa)。過去の実査でブロックごとに判定基準が割れ、地域差ではなく判定基準の差を測ってしまった事故があったための措置です。
- 一覧画面には時給制・日給制の求人も月額換算で表示されるため、そのまま採ると高額の外れ値として混入します。全件について詳細画面の「賃金形態等」が「月給」であることを確認してから採用しました。この判定で除外したのは5ブロック合計で60件以上(うち日給が大半)です。パート・アルバイト・派遣・契約社員・有期雇用も対象外で、一覧では正社員に見えても詳細で有期と判明した求人は除外しています。
- 同一法人・同一事業所が同一給与で複数の求人を出しているケースは採取の時点で除外し、1事業所あたり最大2件までに制限しています。とくに、就業場所が「県内の各現場」となっている技術者派遣の全国掲載求人が、同一文言・同一賃金で8県に同時掲載されている例が見つかりました。これを放置すると1社が全ブロックに重複計上されて地域差が壊れるため、全件除外しています。採取後に「下限・上限・都道府県・工事対象区分」が一致する求人を機械照合しましたが、追加で削除された求人はありませんでした。求人番号の重複・同一URLの二重採取も0件です。
- 並列で実査したため、検索条件が混ざって担当外の県の求人が返る事象に備え、全件について求人票の「就業場所」が担当ブロックの県と一致することを照合しています。実際、この媒体では受理した職業安定所と就業場所の都道府県が一致しない求人が多く(求人番号の先頭コードでは県を判定できません)、5ブロック合計で30件以上の越境求人を採取前に破棄しました。集計時にも「ブロック×都道府県」の整合を機械チェックしており、不整合は0件です。
- 対象は自ら施工に従事する電気工事職に限っています。電気主任技術者・ビル設備管理・施設維持管理、施工管理や現場代理人のみの求人、弱電/通信工事専業(電気通信、基地局、インターネット回線、鉄道電気設備)、消防設備点検、製造業の設備保全、制御盤・配電盤の工場内組立、営業・積算専任は除外しました。「電気工事士」という職種名でも中身がこれらであるケースが実際に多数あり、求人ごとに仕事内容を読んで判定しています。逆に「電工」のような素っ気ない名称のほうが純度の高い施工職であることもありました。
- 工事対象区分は求人票の仕事内容から判定していますが、「電気工事も空調工事も弱電工事も、住宅も工場も官公庁も」という兼務求人が多く、126件中40件は単一の区分に分けられませんでした(うち3件は空調・管工事との明示的な兼務、1件は太陽光・再エネ)。この40件を「複数分野の兼務ほか」としてまとめています。区分ごとの数字は地域構成の差を含んでおり、首都圏を除くと順位が入れ替わります(表を参照)。
- 資格要件は「第二種電気工事士必須」「あれば尚可」「入社後取得」の記載から判定しました。実務上は「あれば尚可」でも実質的に有資格者を想定している求人がありえますが、求人票の文面からは区別できません。第一種必須は3件と少なく参考値です。
- 月給下限のみを集計しています。賞与、資格手当の実績額、危険手当や出張手当の実支給額、残業代の実支給額は含んでいないため、年収や手取りの比較にはそのまま使えません。年間休日は75日〜130日(中央値110日)と幅が非常に大きく、同じ月給でも実際の時間あたりの条件は大きく変わります。
- 各地域ブロックは25件前後のため、ブロック別の信頼区間は広めです。首都圏と北海道・東北の差以外、中間3ブロックの順位は確定していません。また資格要件・経験要件・工事対象区分の層は、地域構成の偏りと切り離せていない層があります(表の注記を参照)。
実査方法: 公開されている電気工事士の正社員求人126件(全国47都道府県・重複排除後)の月給表記を、地域5ブロックに分けて実査(2026-07-27時点)。事前検証で全5ブロックから同数を採れる媒体が1つに限られたため媒体は公的職業紹介に固定し、求人票の「基本給+定額的に支払われる手当」を提示額、「基本給」をその内訳として同一求人で対応させて集計。中央値の95%信頼区間はブートストラップ法(20,000回)で算出/数値は実査時点の集計であり、個別の求人・企業を示すものではありません。/公表値は中央値の信頼区間が支持する精度に合わせ、5,000円単位に丸めています。
給与の数字だけでなく「職場のリアル」も確かめてから応募したい方へ。リクプルは働く人のインタビューと募集要項をセットで掲載しています。
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