このページは「平均年収」の統計ではなく、いま実際に掲載されている求人の提示額を実査した定点観測データです。今この職種に応募したら、求人票にどんな数字が並んでいるかが分かります。
月給下限の中央値24万円95%信頼区間 24万円〜24万円(n=8033)
求人の中央50%が収まる帯20.5万円〜28万円上下25%ずつを除いた「よくある帯」
現実的な期待値の目安27万円各求人のレンジ中央の中央値
この数字が指しているもの
上の数字は手当を含んだ総額提示(基本給+毎月定額で支払われる手当)の求人だけを集計した値です(トラックドライバーの求人票では、月給欄の64%に運行手当・固定残業代などが積まれています)。 同じ職種でもその求人票の内訳に書かれている基本給で出している求人は水準が異なり、月給下限の中央値は19.1万円(n=8033・主系列と同じ8,033件すべての内訳。独立した別の求人群ではなく、同じ求人の内訳です)。 表記の違う求人どうしを同じ土俵で比べないでください。
提示額と基本給の対応比較(8,033件・同じ求人どうし)※実査職種で最も離れている部類です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 求人票に出ている提示額(定額手当・固定残業代込み) | 8033件 | 24万円 |
| その内訳にある基本給 | 8033件 | 19.1万円 |
同じ対応比較を月給欄の作りで分けると ※手当のある求人は提示額が同じで基本給だけが低い| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 定額手当も固定残業代もなし・提示額(8,033件中2,877件) | 2877件 | 23万円 |
| 定額手当も固定残業代もなし・その内訳の基本給 | 2877件 | 23万円 |
| 定額手当あり(固定残業代なし)・提示額(8,033件中3,591件) | 3591件 | 23.1万円 |
| 定額手当あり(固定残業代なし)・その内訳の基本給 | 3591件 | 17万円 |
| 固定残業代あり・提示額(8,033件中1,565件) | 1565件 | 27万円 |
| 固定残業代あり・その内訳の基本給 | 1565件 | 18.5万円 |
運ぶ距離別(総額提示の月給下限)※この職種でいちばん大きく効いています| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 長距離(県外・泊まりを伴う) | 776件 | 27万円 |
| 長距離と近距離の両方を載せている求人 | 385件 | 25万円 |
| 近距離・ルート配送(地場) | 1572件 | 24万円 |
同じ距離区分を「内訳にある基本給」で見ると ※順位が逆転します| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 近距離・ルート配送の基本給 | 1572件 | 18.9万円 |
| 長距離の基本給 | 776件 | 18万円 |
| 長距離と近距離の両方を載せている求人の基本給 | 385件 | 18万円 |
大型免許が必須の求人だけに絞って距離を比べ直すと ※免許を揃えても差は残ります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 長距離(県外・泊まりを伴う) | 484件 | 28.2万円 |
| 長距離と近距離の両方を載せている求人 | 197件 | 27万円 |
| 近距離・ルート配送(地場) | 562件 | 25.7万円 |
荷の種類別(総額提示の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 長距離(県外・泊まりを伴う) | 691件 | 27.4万円 |
| 近距離・ルート配送(地場) | 1349件 | 24.4万円 |
| ダンプ・建設資材・生コン | 1072件 | 23万円 |
| 宅配・小口配送 | 499件 | 22.3万円 |
| タンクローリー・特殊車両 | 263件 | 22.2万円 |
必要な免許(車格)別・総額提示の月給下限| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 大型自動車免許が必須 | 3374件 | 25万円 |
| 免許の必須指定なし | 211件 | 24万円 |
| 中型・準中型が必須 | 2589件 | 23.5万円 |
| 普通免許のみで応募できる | 1859件 | 23万円 |
同じ車格を「内訳にある基本給」で見ると ※差は縮みますが順位は入れ替わりません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 免許の必須指定なし | 211件 | 20万円 |
| 大型自動車免許が必須 | 3374件 | 19.5万円 |
| 普通免許のみで応募できる | 1859件 | 19.2万円 |
| 中型・準中型が必須 | 2589件 | 18.9万円 |
同じ車格を「月給レンジの上限額」で見ると ※下限より差が開きます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 大型自動車免許が必須の求人の上限額 | 3374件 | 32万円 |
| 免許の必須指定なしの求人の上限額 | 211件 | 30万円 |
| 中型・準中型が必須の求人の上限額 | 2589件 | 28.5万円 |
| 普通免許のみで応募できる求人の上限額 | 1859件 | 28万円 |
けん引免許の要否別(総額提示の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| けん引免許が必須 | 393件 | 28万円 |
| けん引の必須指定なし | 7640件 | 24万円 |
地域ブロック別(総額提示の月給下限)※前回と違い、はっきり差が出ました| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 825件 | 26.5万円 |
| 関西・東海 | 1890件 | 25万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 1762件 | 24.2万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 2294件 | 23万円 |
| 北海道・東北 | 1262件 | 22.4万円 |
同じ地域ブロックを「内訳にある基本給」で見ると(8,033件)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏 | 825件 | 21万円 |
| 関西・東海 | 1890件 | 20万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 1762件 | 19万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 2294件 | 18.5万円 |
| 北海道・東北 | 1262件 | 18.2万円 |
件数の多い「近距離・ルート配送」1,572件だけに絞って地域を比べ直すと ※順位は変わりません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏 | 144件 | 27万円 |
| 関西・東海 | 386件 | 25.6万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 349件 | 24万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 428件 | 23.1万円 |
| 北海道・東北 | 265件 | 22.8万円 |
固定残業代の有無別(総額提示の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 固定残業代の記載あり(8,033件中1,565件) | 1565件 | 27万円 |
| 固定残業代なし/記載なし | 6468件 | 23万円 |
経験要件別(総額提示の月給下限)※経験で下限が大きく上がる形にはなっていません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 実務経験が必須 | 1075件 | 25万円 |
| 経験は「あれば尚可」 | 1974件 | 24万円 |
| 求人票に経験の要件なし | 4984件 | 24万円 |
年間休日数別(総額提示の月給下限)※距離区分との交絡を含んだ数字です| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 年間休日105日未満 | 1896件 | 24.5万円 |
| 年間休日120日以上 | 1393件 | 24万円 |
| 年間休日105〜119日 | 4744件 | 24万円 |
同じ年間休日を距離区分の中で比べ直すと ※距離を揃えると差はほとんど残りません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 長距離・年間休日105日未満 | 198件 | 27.9万円 |
| 長距離・年間休日120日以上 | 107件 | 27万円 |
| 長距離・年間休日105〜119日 | 471件 | 26.5万円 |
| 近距離・年間休日105日未満 | 337件 | 24.8万円 |
| 近距離・年間休日105〜119日 | 976件 | 24万円 |
| 近距離・年間休日120日以上 | 259件 | 23.6万円 |
実査で見えたこと
- 定額手当は月給を増やすのではなく、基本給を削る形で入っていました。定額手当がある求人3,591件の提示額の中央値は23.1万円(信頼区間23.0〜23.3万円)で、手当がまったくない求人2,877件の23.0万円(23.0〜23.0万円)とほとんど変わりません。ところが同じ求人の基本給を見ると、手当あり17.0万円(16.9〜17.2万円)に対し手当なし23.0万円(23.0〜23.0万円)と6.0万円離れます。手当なしの求人は2,877件中2,874件で提示額と基本給が完全に同額でした。定額手当の額そのものの中央値もちょうど6.0万円で、提示額の水準は同じまま基本給だけが手当のぶん低くなっている形です。全体で見ると基本給は提示額の中央値88%で、8,033件のうち4,172件(52%)が9割を切り、2,389件(30%)は7割も切ります。最も差が大きい求人は提示32.0万円に対し基本給2.0万円(6.3%)でした。
- 月給を動かしているのは免許の車格ではなく、長距離を走るかどうかでした。長距離(県外・泊まりを伴う)776件は月給下限27.0万円、近距離・ルート配送1,572件は24.0万円で信頼区間が重なりません(26.3〜27.9万円と23.9〜24.5万円)。この差は大型免許が必須の求人だけに絞って車格を揃えても残り(長距離28.2万円・信頼区間27.5〜29.4万円 対 近距離25.7万円・25.0〜26.5万円)、5つの地域ブロックすべてで同じ向きに出ました。上限額でも35.0万円 対 29.3万円と開きます。ただしその高さの中身は基本給ではありません。長距離の基本給は18.0万円で、近距離の18.9万円より低いのです。提示額と基本給の差額は長距離7.9万円に対し近距離3.5万円、基本給が提示額に占める割合は長距離69%・近距離84%でした。この関係は車格を揃えても地域を揃えても向きが変わりません。長距離の月給の高さは、ほぼ全額が走行に連動する手当です。
- 前回(2026-08-07・N=136)に書いた「地域差が実査職種の中で最も小さい」は、Nを60倍にすると再現しませんでした。前回は5つの地域ブロックすべてで信頼区間が重なり順位が1つも確定せず、最上位は関西・東海で首都圏は2位でしたが、今回は首都圏26.5万円(信頼区間26.0〜27.0万円)を先頭に、関西・東海25.0万円、甲信越・北陸・北関東24.2万円、中国・四国・九州・沖縄23.0万円、北海道・東北22.4万円(22.0〜23.0万円)と一列に並び、首尾の信頼区間は重なりません。しかもこれは求人の構成の偏りによるものではありません。3つの距離区分すべてで首都圏が最上位・北海道・東北が最下位になり、件数の多い近距離・ルート配送だけに絞っても順位はそのまま(首都圏27.0万円〜北海道・東北22.8万円)、基本給で見ても首都圏21.0万円・北海道・東北18.2万円と同じ順序でした。前回の「地域で選ぶ意味が薄い」は撤回します。
- 前回に書いた「基本給で見ると大型が最下位に入れ替わる」も再現しませんでした。提示額では大型免許必須3,374件が25.0万円(信頼区間25.0〜25.5万円)、中型・準中型2,589件が23.5万円(23.1〜23.8万円)、普通免許のみ1,859件が23.0万円(22.6〜23.0万円)で、大型と中型の信頼区間は重なりません。基本給で並べ直しても大型19.5万円・普通19.2万円・中型18.9万円で、大型は最下位になりませんでした。ただし前回が捉えていた傾向自体は残っています。車格による差は提示額で1.5万円あるのに基本給では0.6万円まで縮み、上限額では逆に大きく開きます(大型32.0万円・中型28.5万円・普通28.0万円)。基本給が提示額に占める割合も普通免許のみが91%と高く、大型87%・中型86%より手当への依存が小さい形です。ただし「車格が上がるほど手当比率が上がる」とまでは言えず、大型と中型の間に差はありませんでした。大型免許で伸びるのは主に上限側とレンジの広さです。
- 固定残業代の記載は8,033件中1,565件(19.5%)で、想定時間数が読み取れた1,503件の中央値は35時間、上位4分の1は46時間以上、30時間以上が960件(64%)、40時間以上が696件(46%)、最長は139時間でした。固定残業代のある求人の提示額は27.0万円、ない求人は23.0万円と高く見えますが、基本給で見ると18.5万円で、手当のない求人の23.0万円を大きく下回ります。提示額の高さは残業を織り込んだ結果です。なお「年間休日が少ない求人ほど月給が高い」ように見える点(105日未満24.5万円 対 105〜119日24.0万円)は、距離区分を揃えるとほとんど消えます(長距離の中では105日未満27.9万円・120日以上27.0万円・105〜119日26.5万円と順序が揃わず、近距離の中でも24.8万円と23.6万円の差にとどまります)。年間休日の中央値は107日、月平均の時間外労働は25時間でした。
この職種の求人票の読み方
トラックドライバーの求人票は、実査した職種の中で「額面がいちばん当てにならない」部類です。ただし当てにならない理由がはっきりしているので、見る順番さえ決めておけば読み解けます。
- 月給の額面より先に、内訳の基本給を見る。これがこの職種では最重要です。今回は8,033件すべてで内訳が読め、基本給は提示額の中央値88%でした。8,033件のうち2,389件(30%)は基本給が提示額の7割を切っており、最も差が大きい求人では月給32.0万円に対し基本給2.0万円でした。基本給は賞与・退職金・残業単価・休業補償の計算基礎になることが多く、同じ「月給24万円」でも基本給が24万円の会社と17万円の会社では年間の受取額が大きく変わります。公的職業紹介の求人票は賃金欄が「基本給(a)」「定額的に支払われる手当(b)」に分かれているので必ず確認できます。内訳が書かれていない媒体で見つけた求人は、面接で「この月給のうち基本給はいくらですか」と聞く価値があります。
- 手当の有無で月給の額面はほとんど変わらない。変わるのは基本給のほう。今回いちばんはっきり出たのがこれです。定額手当のある求人3,591件の提示額23.1万円と、手当がまったくない求人2,877件の23.0万円はほぼ同じでした。ところが基本給は17.0万円と23.0万円で6.0万円離れます。手当がついているぶん月給が高い、という形にはなっていません。同じ額面を、基本給だけで払う会社と、基本給を6万円下げて手当を6万円乗せる会社に分かれているだけです。求人票に手当の名前が並んでいても、それを「基本給に上乗せされたお得な分」と読まないでください。
- その手当が「走った分」なのか「毎月必ず出る分」なのかを確かめる。定額手当(b)欄には「運行手当 96,780円〜222,120円」のように幅で書かれることがあり、この幅は運行の本数や距離で変動するという意味です。下限側の金額が実際に毎月保証されるのか、運行が減った月はどうなるのかは、求人票の数字だけでは分かりません。月給の3割以上がこの種の手当で構成されている求人では、荷動きが落ちた月の収入まで含めて確認してください。
- 月給を実際に動かしているのは距離。ただし手当としてしか乗らない。長距離(県外・泊まりを伴う)は月給下限27.0万円、近距離・ルート配送は24.0万円で信頼区間が重なりません。この差は大型免許必須の求人だけに絞っても残り(28.2万円 対 25.7万円)、5ブロックすべてで同じ向きでした。上限額の差はさらに大きく35.0万円 対 29.3万円です。一方で長距離の基本給は18.0万円と、近距離の18.9万円より低いのが実態です。長距離の月給が高く見えるのは基本給が高いからではなく、走行に連動する手当が7.9万円ぶん乗っているからでした。長距離を選ぶかどうかは、生活時間(泊まりの頻度)と、荷動きが落ちた月の収入変動をどこまで許容できるかで判断する問題であって、基本給の高さで選ぶ話ではありません。
- 大型免許で伸びるのは下限より上限とレンジの広さ。大型免許が必須の求人は月給下限25.0万円、中型・準中型は23.5万円、普通免許のみは23.0万円でした。基本給で並べ直しても順位は変わりませんが、差は1.5万円から0.6万円に縮みます。一方で上限額は大型32.0万円・中型28.5万円・普通28.0万円と下限より開きます。さらにけん引免許が必須の求人393件は月給下限28.0万円で、けん引の指定がない求人の24.0万円をはっきり上回りました。免許は応募できる求人の幅とレンジの上側を広げますが、基本給がそのぶん上がるわけではありません。取得費用と、取得後の働き方(長距離になるのか)を分けて考えてください。
- 地域は、この職種でもはっきり効く。前回の実査(N=136)では地域差が確定せず「地域で選ぶ意味が薄い」と書きましたが、件数を8,033件に増やすと結果が変わりました。首都圏26.5万円、関西・東海25.0万円、甲信越・北陸・北関東24.2万円、中国・四国・九州・沖縄23.0万円、北海道・東北22.4万円と一列に並び、首都圏と北海道・東北の信頼区間は重なりません。しかもこれは求人の中身の違いによるものではなく、3つの距離区分すべてで、また基本給で見ても同じ順序でした。前回の記述は撤回します。ただし生活費の違いは含んでいない数字である点にはご注意ください。
- 固定残業代は、額より「何時間分か」を見る。記載があるのは8,033件中1,565件(19.5%)で、時間数が読み取れた1,503件の中央値は35時間、40時間以上が696件(46%)、最長139時間でした。60時間分を含む求人は、その時間まで働いて初めて提示額に届くという意味です。求人票の「固定残業代に関する特記事項」欄に時間数が書かれているので、月給の額と一緒に必ず読んでください。固定残業代のある求人は提示額こそ27.0万円と高いものの、基本給は18.5万円で、手当のない求人の23.0万円を大きく下回ります。
- 年間休日は月給と切り離して見る。実査した求人の年間休日は53日から209日まで開いており、中央値は107日でした。年間休日90日は120日の求人と比べて年間30日、およそ1か月ぶん多く出勤する計算です。「年間休日が少ない求人ほど月給が高い」ように見えますが、距離区分を揃えるとほとんど残りません(長距離の中では休日の少なさと月給の高さが順序として揃わず、近距離の中でも差は1.2万円です)。休みの少なさが月給で埋め合わされているとは読めません。
- 正社員なのに日給制、という求人が2割近くある。求人票を開いた正社員求人15,097件のうち2,948件(19.5%)が月給ではなく、2,431件(16.1%)が日給制でした。求人検索の一覧はこれらも月額に換算して表示するため、画面上は月給求人と見分けがつきません。日給制は出勤日数と荷動きに月収が直結し、年末年始やお盆、荷が止まった月にそのまま収入が減ります。地域差も大きく、中国・四国・九州・沖縄では25.4%が該当しました。求人票の「賃金形態等」欄が「月給」になっているかを、金額を見るより先に確認してください。
- 下限どうしで比べる。月給レンジの幅は上限が下限の中央値1.25倍・幅6.0万円で、上下限が同額の求人も8,033件中1,255件(15.6%)あります。上限額が何年目・どの運行を想定した数字なのか、そこに到達した人が実際にいるかは求人票からは読み取れません。応募時に約束されるのは下限側だと考えて、下限どうしで比較してください。
あわせて、車格(大型/中型・準中型/普通)、運行の形(地場か長距離か、泊まりの頻度)、荷扱いの内容(手積み手降ろしか、パレット・フォークリフト作業か)、拘束時間と待機時間の扱い、免許取得の費用負担と条件、無事故手当や燃費手当の支給条件を見ると、同じ月給でも働き方の負荷が判断できます。なお採用の現場では、中型は月給26万円・大型は30万円あたりを下回ると年間休日が多くても応募が集まりにくいと言われますが、今回の実査(公的職業紹介)では大型が必須の求人の中央値が25.0万円、中型・準中型が23.5万円と、この目安を下回りました。同じ職種でも媒体によって見えている求人層が違う可能性があるため、1つの媒体だけで相場観を作らないことをおすすめします。
この調査の限界(お読みください)
- 今回は媒体が1つだけです。実査前に候補媒体を検証したところ、トラックドライバーの求人で「全国どの県でも同じだけ採れて、かつ給与の内訳が読める」媒体は公的職業紹介しかありませんでした。ドライバー専門の求人サイトは最大手でも給与欄が自由文で基本給が読み取れず、大手総合転職サイトはトラック運転手の掲載が件数の少ない県で1桁台しかなく、求人検索の集約サイトは掲載件数が丸め表示のうえ公的職業紹介の求人を再掲しているため独立した媒体になりません。ブロックごとに媒体を差し替えると地域差ではなく媒体差を測ってしまうため、媒体を減らして構成を揃えるほうを優先しています。その結果この数字は公的職業紹介に出ている求人層の相場であり、そこに載らない求人(民間媒体の高収入帯の求人など)は含まれていません。媒体差そのものも今回は評価できていません。
- 検索結果の並び順は既定の新着順のままにしています。有料掲載による並び順の歪みは受けませんが、そのぶん直近に受理された求人に寄ります。また県によっては検索結果が数百件あり、今回は1県あたり最大8ページ(240件)まで取得したうえで条件による絞り込みをかけました。掲載数の多い県ほど採り切れていない求人が残っており、採用件数は1県あたり65件〜268件(中央値187件)とばらつきがあります。全国をひとつにまとめた数字はこの県ごとの採取比率の違いを含んでいるため、地域を見るときは全国プールではなく地域ブロック別の表をご覧ください。
- この媒体では、時給制・日給制の求人も一覧で月額に換算して表示されます。そのまま採ると高額の外れ値として混入するため、全件について求人票の「賃金形態等」が「月給」であることを確認してから採用しました。求人票を開いた正社員求人15,097件のうち2,948件(19.5%)が月給ではなく、うち2,431件(16.1%)が日給でした。地域差も大きく、中国・四国・九州・沖縄では25.4%が該当した一方、首都圏では15.6%でした。この判定を省くと相場が壊れます。パート・アルバイト・派遣・契約社員・夜勤専従も対象外です。
- 「どの欄の額を採るか」は求人票のHTMLから機械的に決めています。提示額は賃金欄の「a+b(+c)」に表示されている額、基本給は「基本給(a)」欄で、「その他の手当等付記事項(d)」欄の金額は一切加算していません。前回の実査ではブロックごとに人が読んで記録していたため免許の分類規則が割れ(普通免許の必須指定だけが別のフィールドにあり、一部ブロックが取得できていませんでした)、採用分を全件取り直して分類し直す後工程が必要でした。今回は15,097件すべてを1つのパーサに通しているため、この種の判定のばらつきは構造的に起きません。普通免許の必須指定も専用フィールドから全件読んでいます。
- 採用した8,033件から50件を等間隔で抜き取り、新しい通信セッションで求人票を取り直して、提示額の上下限・基本給の下限・就業場所の都道府県・雇用形態・賃金形態を機械照合しました。不一致は0件、取得失敗も0件です。求人番号の重複は採取段階で42件除外し、同一事業所が同一給与で出している求人1,783件と、「下限・上限・都道府県・車格」がすべて一致する求人691件を重複として除外しています(合計2,474件)。同一法人が複数の事業所名で同一賃金の求人を多数出すケースが多い職種のため、この処理をしないと実効Nが水増しされて相場が歪みます。
- 主系列と副系列は同じ8,033件です。この媒体の求人票は賃金欄が「基本給a」「定額的に支払われる手当b」「固定残業代c」に分かれているため、提示額と内訳の基本給を全件で対応させられました。判別不能として除外した求人は0件です。副系列は独立した別の求人群ではなく、同じ求人の内訳です。
- 運ぶ距離の区分は、求人票の職種名と仕事内容欄に書かれた語(長距離・県外運行・泊まり/近距離・地場・ルート配送・市内配送など)から機械的に判定しています。どちらの語も書かれておらず判定できなかった求人が8,033件中5,300件(66%)あり、これらは距離の層別表から除外していて推測では埋めていません。距離別の数字は「距離が明記されている求人どうしの比較」であり、明記のない求人がどちらに寄っているかは分かりません。荷の種類(ダンプ・タンクローリー・宅配など)も同じく仕事内容欄の語からの判定です。
- 対象は自らトラック等の貨物自動車を運転して荷物を運ぶ職に限っています。バス・タクシー・ハイヤー・運転代行、送迎ドライバー、引越の搬出入、廃棄物・し尿の収集運搬、車両そのものを運ぶ回送・陸送、霊柩・寝台車、軽貨物や自家用車持ち込みの配送、整備士・運行管理者・配車係、倉庫内作業、管理職の求人は除外しました。職種名にドライバー・運転手と入っていてもこれらに該当するものが1,446件あり、旅客用の二種免許のみを必須とする求人24件も除外しています。一方「セールスドライバー」「営業乗務員」は宅配・ルート配送の職名なので除外していません。また就業場所の住所が都道府県から始まらず県を特定できなかった91件と、検索した県と就業場所の県が一致しなかった29件も採用していません。
- 固定残業代の想定時間数は、求人票の「固定残業代に関する特記事項」欄の自由文から読み取っています。この欄は固定幅で折り返されるため数字の途中に改行が入ることがあり、また「139〜269時間分」のような範囲表記や「1日1時間×23日」のような日あたりの表記も混在します。折り返し・範囲(最小値を採用)・日あたり表記・所定労働時間の記載を除いたうえで集計していますが、自由文からの読み取りである以上、時間数の数字には残差があります。記載のある1,565件のうち時間数まで読み取れたのは1,503件です。
- 月給下限のみを集計しています。賞与、歩合給の実支給額、無事故手当や燃費手当の実績額、残業代の実支給額は含んでいないため、年収や手取りの比較にはそのまま使えません。年間休日は求人票の記載どおりに集計しており、中央値は107日ですが53日から209日まで開いています。同様に月給欄の最小値・最大値には明らかな記入ミスと思われる求人(月給欄が「22,000円〜350,000円」となっているものなど)が含まれるため、分布の端の値は相場として読まないでください。見出しに分位点を使っているのはこのためです。
- 提示額の中央値の95%信頼区間は下限も上限も24.0万円で、幅が0になっています。これは計算の失敗ではなく、月給24.0万円ちょうどの求人が204件あって中央値がその塊の上に乗っているためです(24.0万円未満が3,903件、超が3,926件)。ブートストラップ20,000回のうち97.2%が中央値ちょうど24.0万円になり、2万回すべての振れ幅でも23.68万円〜24.29万円に収まりました。この職種の求人は月給が1万円刻みの丸い数字に強く集まっており、Nが大きくなるとその塊の上で中央値が動かなくなります。
- 経験要件は「必須」が1,075件ありますが、車格を揃えて比べ直すと差はほとんど残りません(大型免許必須の中では経験必須25.5万円・経験不問25.0万円、中型・準中型では24.0万円・23.4万円、普通免許のみでは22.8万円・23.0万円と向きが逆転します)。今回のデータからは、経験の有無で月給下限が大きく動くとは言えません。
実査方法: 複数の求人検索サイトで公開されているトラックドライバーの正社員求人8,033件(全国47都道府県すべて・重複排除後)の月給表記を、地域5ブロックに分けて実査(2026-08-25時点)。事前検証で全国どの県でも同じだけ採れて給与の内訳が読める媒体が1つに限られたため媒体は公的職業紹介に固定し、求人票15,097件を全件同一のパーサで処理して、給与表記を『手当込みの総額提示』と『基本給のみ提示』に分けて集計。採用分から50件を新しい通信セッションで取り直し、金額・就業場所・雇用形態・賃金形態を機械照合している(不一致0件)。中央値の95%信頼区間はブートストラップ法(20,000回)で算出/数値は実査時点の集計であり、個別の求人・企業を示すものではありません。/公表値は中央値の信頼区間が支持する精度に合わせ、1,000円単位に丸めています。
給与の数字だけでなく「職場のリアル」も確かめてから応募したい方へ。リクプルは働く人のインタビューと募集要項をセットで掲載しています。
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