このページは「平均年収」の統計ではなく、いま実際に掲載されている求人の提示額を実査した定点観測データです。今この職種に応募したら、求人票にどんな数字が並んでいるかが分かります。
月給下限の中央値20.1万円95%信頼区間 20万円〜20.2万円(n=10480)
求人の中央50%が収まる帯19万円〜22.2万円上下25%ずつを除いた「よくある帯」
現実的な期待値の目安22.5万円各求人のレンジ中央の中央値
この数字が指しているもの
上の数字は求人票に出ている提示額(基本給+定額的に支払われる手当+固定残業代)の求人だけを集計した値です(求職者が最初に目にする金額。求人票の「賃金 a+b(+c)」欄の下限)。 同じ職種でもその内訳にある基本給で出している求人は水準が異なり、月給下限の中央値は19.1万円(n=10480・同じ10,480件の求人票から内訳(a欄)を取り出したもの。提示額とは別の量なので、混ぜずに並べて見ます)。 表記の違う求人どうしを同じ土俵で比べないでください。
月給の作り方で分けた提示額と基本給(同じ求人どうし・月給下限)※前回の主題の再現| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 上乗せなし(提示額=基本給)/提示額 | 5079件 | 20万円 |
| 上乗せなし(提示額=基本給)/基本給 | 5079件 | 20万円 |
| 定額手当のみ(固定残業代なし)/提示額 | 4066件 | 20万円 |
| 定額手当のみ(固定残業代なし)/基本給 | 4066件 | 17.8万円 |
| 固定残業代あり/提示額 | 1335件 | 23万円 |
| 固定残業代あり/基本給 | 1335件 | 19.5万円 |
地域ブロック別(提示額・月給下限)※媒体は全ブロック同一| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 2198件 | 22.2万円 |
| 関西・東海 | 2740件 | 20.8万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 1510件 | 20万円 |
| 北海道・東北 | 1346件 | 19.3万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 2686件 | 19.2万円 |
地域ブロック別(基本給・月給下限)※提示額では並ばなかった下位2ブロックに差が出ます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 2198件 | 20.9万円 |
| 関西・東海 | 2740件 | 20万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 1510件 | 19万円 |
| 北海道・東北 | 1346件 | 18.5万円 |
| 中国・四国・九州・沖縄 | 2686件 | 18万円 |
事務の区分別(提示額・月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 営業事務 | 1113件 | 21.3万円 |
| 経理・会計事務 | 1363件 | 21万円 |
| その他の事務 | 1000件 | 21万円 |
| 総務・人事事務 | 568件 | 21万円 |
| 一般事務 | 4270件 | 20万円 |
| 医療・調剤事務 | 2166件 | 19.5万円 |
事務の区分別(基本給・月給下限)※医療・調剤事務の低さがはっきり出ます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 経理・会計事務 | 1363件 | 20万円 |
| 営業事務 | 1113件 | 20万円 |
| その他の事務 | 1000件 | 20万円 |
| 総務・人事事務 | 568件 | 20万円 |
| 一般事務 | 4270件 | 19.2万円 |
| 医療・調剤事務 | 2166件 | 18万円 |
事業所の規模別(提示額・月給下限)※提示額では差がほとんど出ません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 就業場所20〜49人 | 2541件 | 20.3万円 |
| 就業場所50〜99人 | 1179件 | 20.3万円 |
| 就業場所19人以下 | 5312件 | 20万円 |
| 就業場所100人以上 | 1448件 | 20万円 |
事業所の規模別(基本給・月給下限)※提示額と逆に、100人以上の事業所だけ1万円下がります| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 就業場所19人以下 | 5312件 | 19.4万円 |
| 就業場所20〜49人 | 2541件 | 19.4万円 |
| 就業場所50〜99人 | 1179件 | 19.2万円 |
| 就業場所100人以上 | 1448件 | 18.4万円 |
経験要件別(提示額・月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 経験必須 | 1812件 | 21万円 |
| 経験不問 | 5858件 | 20万円 |
| 経験はあれば尚可 | 2810件 | 20万円 |
経験要件別(基本給・月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 経験必須 | 1812件 | 19.8万円 |
| 経験不問 | 5858件 | 19.1万円 |
| 経験はあれば尚可 | 2810件 | 19万円 |
求人票の「必要なPCスキル」欄の水準別(提示額・月給下限)※関数・マクロは299件しかありません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 関数・マクロまで求める | 299件 | 22万円 |
| Word・Excelの基本操作 | 5704件 | 20.2万円 |
| PCスキル欄の記載なし | 2727件 | 20.1万円 |
| その他の記載 | 1750件 | 20万円 |
業種別(提示額・月給下限)※求人票の産業分類から機械的に分類・80件以上の15業種のみ| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 情報通信業 | 197件 | 22万円 |
| 不動産業・物品賃貸業 | 387件 | 21.8万円 |
| 学術研究・専門技術サービス業 | 635件 | 21万円 |
| 運輸業・郵便業 | 601件 | 21万円 |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 87件 | 21万円 |
| 金融業・保険業 | 146件 | 20.9万円 |
| 生活関連サービス業・娯楽業 | 153件 | 20.7万円 |
| サービス業(他に分類されないもの) | 789件 | 20.4万円 |
| 教育・学習支援業 | 160件 | 20.3万円 |
| 本社・管理部門 | 155件 | 20.3万円 |
| 卸売業・小売業 | 1744件 | 20.2万円 |
| 建設業 | 853件 | 20.2万円 |
| 医療・福祉 | 3003件 | 20万円 |
| 製造業 | 1336件 | 20万円 |
| 複合サービス事業 | 104件 | 19.5万円 |
年間休日の区分別(提示額・月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 120日以上 | 5118件 | 20.5万円 |
| 105〜119日 | 4040件 | 20.1万円 |
| 105日未満 | 1322件 | 19.5万円 |
実査で見えたこと
- 前回の主題だった「提示額が同じでも基本給は同じではない」は、今回も同じ形で再現しました。固定残業代のない求人を「定額的に支払われる手当が乗っている求人」4,066件と「上乗せが何もない求人」5,079件に割ると、提示額の中央値はどちらも20.0万円で、差の95%信頼区間も0.00万円〜0.09万円とほぼ重なります。ところが同じ求人の基本給を並べ直すと、手当ありは17.8万円、上乗せなしは20.0万円で、2.20万円(信頼区間2.07万〜2.40万)の差が開きました(前回は2.50万円)。手当は基本給の上に積まれているのではなく、基本給から振り替えられています。この向きは6つの区分すべて・5つの地域ブロックすべて・4つの規模区分すべてで同じで、信頼区間が0をまたいだ層は今回も1つもありません。医療・調剤事務を除いても2.00万円の差が残ります。
- 固定残業代のある求人1,335件(12.7%)は、今回も上乗せの仕組みが逆でした。提示額は23.0万円で、固定残業代のない求人の20.0万円より3.00万円高い(信頼区間2.80万〜3.00万)のに、基本給は19.5万円対19.0万円で差は0.45万円(信頼区間0.20万〜0.50万)にとどまります。首都圏だけに絞ると基本給の差は−0.35万円で信頼区間が0をまたぎます。固定残業代の上乗せは基本給の外側に積まれていて、定額手当のように基本給を削ってはいません。金額は中央値2.70万円、想定時間数は中央値15.8時間・上位4分の1は21時間以上で、40時間以上が86件、最長89時間でした。
- 地域差は前回と同じ順序で再現しました。提示額で首都圏22.2万円・関西・東海20.8万円・甲信越・北陸・北関東20.0万円・北海道・東北19.3万円まではそれぞれ隣と信頼区間が重ならず、順位が確定します(隣接差1.40万・0.76万・0.70万)。下位2ブロックは北海道・東北19.3万円と中国・四国・九州・沖縄19.2万円で、差0.06万円・信頼区間−0.22万〜0.30万と、提示額では今回も順位がつきません。ただし基本給で並べ直すと北海道・東北18.5万円・中国・四国・九州・沖縄18.0万円で0.50万円(信頼区間0.22万〜0.50万)の差が出ました(前回はどちらも18.0万円)。この順序は求人の多い一般事務だけに絞っても変わりません。都道府県別では東京都23.0万円が最も高く、岩手県18.3万円・高知県18.5万円が最も低い水準でした。
- 区分別で最も低いのは今回も医療・調剤事務で、基本給18.0万円は他の区分をまとめた19.6万円と1.60万円離れ(信頼区間1.50万〜1.78万)、5つの地域ブロックすべて・経験要件の不問・尚可・必須すべてで差が残ります。一方、医療・福祉の事業所のなかだけで医療・調剤事務と一般事務を比べると差は0.35万円まで縮み、信頼区間の端が0.00万円に触れます(前回0.30万円・今回も同じ形)。「医療業界だから低い」と「医療事務という職種が低い」の両方が効いていて、業界のなかで見た差は全体の1.60万円よりずっと小さい、という前回の読みはそのまま成り立ちます。医療・調剤事務は基本給が提示額の92.3%(他の区分は100.0%)、上乗せのある求人が70.4%(他は45〜57%)と、1つめの項目で書いた「手当で作る月給」がいちばん濃く出ている区分でもあります。
- 事業所の規模も前回と同じく、提示額と基本給で結論が逆になりました。就業場所100人以上の事業所は提示額20.0万円・19人以下も20.0万円で、差の信頼区間は−0.15万円〜0.10万円と差がありません。ところが基本給では18.4万円対19.4万円で、0.97万円(信頼区間0.70万〜1.30万)はっきり下がります。仕組みは1つめの項目と同じで、100人以上の事業所は基本給比率の中央値が92.1%・上乗せのある求人が67.3%なのに対し、19人以下は100.0%・46.6%でした。区分を揃えると一般事務・医療・調剤事務・総務・人事事務では差が残り、経理・会計事務は信頼区間の端が0に触れ、営業事務とその他の事務では0を含みます。地域では首都圏・関西・東海・中国・四国・九州・沖縄で差が確定し、北海道・東北と甲信越・北陸・北関東では確定しません(前回と同じ配置です)。「大きい会社のほうが給与テーブルがしっかりしている」と読むと、基本給基準で決まる賞与や退職金で逆の結果になり得ます。
この職種の求人票の読み方
事務の求人票は、給与欄の幅が狭いぶん、どこを見て差をつけるかが分かりにくい職種です。今回の実査から見えた、確認すべき順番は次の通りです。
- 月給欄の「内訳」を最初に開いてください。今回の実査でもいちばん大きい差はそこにありました。提示額が同じ20.0万円でも、上乗せが何もない求人(5,079件)の基本給は20.0万円、定額手当が乗っている求人(4,066件)の基本給は17.8万円です。2.2万円の差が月給欄には1円も出ていません。基本給が提示額の9割を切る求人は3,189件(30.4%)、7割を切る求人は500件(4.8%)あります。賞与や退職金を基本給基準で計算する会社では、同じ提示額でも受け取る額が変わります。公的職業紹介(ハローワーク)の求人票は基本給(a)・定額的に支払われる手当(b)・固定残業代(c)が分けて書かれているので、まずここを開いてください。同じ会社の求人が民間サイトにも出ている場合は突き合わせると内訳が分かります。
- 下限をそのまま実額として読んでよい職種です。10,480件すべてに上限の記載がありますが、上限は下限の中央値1.17倍、差は中央値3.6万円しかありません。6,401件(61.1%)は幅が5万円未満で、1,553件(14.8%)は上下限が同額です。同じ方法で実査した施工管理は1.5倍・15万円台だったので、事務の「〜◯◯万円」は入社時の実額にかなり近いと考えて差し支えありません。裏を返すと、求人票の時点で示されている伸びしろも小さいということなので、昇給実績や賞与の支給月数を別途確認する価値があります。今回の10,480件では9,850件(94.0%)に賞与制度、9,996件(95.4%)に昇給制度がありました。
- 固定残業代があるかどうかで、提示額の意味が変わる。固定残業代がある求人は1,335件(12.7%)と少数ですが、その1,335件は提示額23.0万円・基本給19.5万円です。固定残業代なしの求人は提示額20.0万円・基本給19.0万円で、基本給の差は0.45万円にとどまります。つまり3.0万円の上乗せはほぼ残業代の先出しであって、基本給が高いわけではありません。金額は中央値2.70万円、時間数は中央値15.8時間、40時間以上が86件、最長89時間です。何時間分が含まれているのか、超過分が別途支給されるのかを必ず確認してください。
- 医療・調剤事務は他の事務と給与帯が違うことを前提に見る。基本給の中央値は医療・調剤事務18.0万円に対し、他の区分をまとめると19.6万円で信頼区間が重なりません。この向きは5つの地域ブロックすべてで同じで、経験要件を揃えても残ります。ただし医療・福祉の事業所のなかだけで一般事務と比べると差は0.35万円まで縮むので、「医療業界だから低い」でも「医療事務という職種だけが低い」でもなく、両方が少しずつ効いていると読むのが実態に近いようです。提示額で見ると19.5万円対20.5万円まで差が縮みますが、それは資格手当などが乗って見た目が近づいているためです(基本給比率は医療・調剤事務92.3%、他の区分100.0%)。医療事務の求人を他の事務と並べて「同じくらいの月給」と判断すると、賞与や昇給の基準額で差が出ます。
- 経験年数がいくら効くかは、事務の区分で違います。全体では経験必須の求人が提示額21.0万円と、経験不問・あれば尚可の20.0万円を上回ります(差0.97万円・信頼区間0.80万〜1.00万)。ただし内訳を見ると、経理・会計事務では必須22.0万円対不問20.3万円と1.8万円動き、その他の事務でも2.5万円、営業事務でも1.1万円動くのに対し、一般事務では0.56万円(信頼区間0.10万〜1.00万)、医療・調剤事務では0.50万円(信頼区間0.22万〜0.60万)にとどまります。「経験3年で相場がいくら上がる」を職種全体の平均で考えるより、応募先の区分で確認するほうが実際的です。また「経験あれば尚可」の求人は「不問」より高くならず、基本給では0.10万円低い水準でした(信頼区間の端が0に触れるため、前回のように「尚可のほうが低い」とまでは言い切れません)。
- 求人票の「必要なPCスキル」欄は、書いてある水準そのものより「書いてあるか」を見る価値があります。記載があるのは7,753件(74.0%)で、中身はエクセル5,935件・ワード5,497件が中心、関数まで書いてある求人は276件・マクロは17件しかありません。関数やマクロまで求める299件(2.9%)は提示額22.0万円で、基本操作どまりの5,704件の20.2万円より1.78万円高く、基本給でも0.97万円高い水準です(信頼区間0.50万〜1.44万)。経験不問の求人だけに絞っても0.95万円(信頼区間0.37万〜1.50万)の差が残り、今回は経験要件の裏返しだけでは説明できません。経理・会計事務では簿記を「必要な免許・資格」欄に挙げた求人が583件あり、挙げていない求人より1.02万円高く、経験必須の求人どうしで比べると1.24万円高い水準ですが、こちらは信頼区間の端が0に触れます(0.00万〜2.08万)。
あわせて、年間休日数・残業の実績時間・転勤の有無を見ると、同じ月給でも働き方の差が判断できます。今回実査した10,480件の年間休日は中央値119日で、最も少ない求人は52日、最も多い求人は197日でした。月平均の時間外労働時間が記載されていた8,278件(79.0%)では中央値10時間・最長45時間、転勤の可能性ありは2,052件(19.6%)です。年間休日105日未満の求人は提示額19.5万円で、120日以上の20.5万円より1.00万円低い水準でした(「休みが少ないほど月給が高い」という関係は事務では成り立ちません)。転勤の有無では提示額が0.44万円動きます(転勤ありのほうが高い・信頼区間0.27万〜0.51万)が、差は小さいものです。事務は提示額の幅が狭い職種なので、給与欄だけで差がつきにくいぶん、この3点と月給の内訳が実質的な比較軸になります。
この調査の限界(お読みください)
- 媒体は公的職業紹介(ハローワーク)1つに固定しています。前回までと同じ理由で、民間の求人サイトは月給の内訳を開示する割合が極端に低く、勤務地も「全国」「関東・関西」といった広域表記が大半のため、媒体をまたぐと地域と媒体が交絡するためです。媒体を1つにすると交絡は構造的に消えますが、その代わり媒体による違いそのものは評価できません。民間の求人サイトにしか掲載されていない求人はこの数字に含まれていません。
- 全数調査ではなく系統抽出です。47都道府県の検索結果を最後のページまで巡回して36,058件の一覧フレームを作り(都道府県をまたいで重複していた63件を排除して35,995件)、県内の並びから3件に1件を等間隔に抜いた12,011件の求人票を取得しました(取得失敗0件)。1ページ目だけを見る採取ではないため掲載順の偏りは受けませんが、無作為抽出ではありません。並び順は受付日の新しい順のままなので、直近に受け付けられた求人に寄ります。今回のフレームは2026年8月1日から10月16日までに受け付けられた求人で、受付日の中央値は9月11日です。
- 提示額の中央値は前回の20.0万円から20.1万円になり、95%信頼区間も前回の20.0万円〜20.0万円から20.0万円〜20.2万円へ幅が出ました。前回は20.0万円ちょうどの求人の塊(1,157件)の中に中央値が落ちていましたが、今回は20.0万円ちょうどが1,071件・未満が4,056件(38.7%)・超が5,353件(51.1%)で、中央値が塊の上端のすぐ外側に出ています(前回は未満42.3%・超47.6%)。差は0.1万円で、受付月別に見ても8月受理20.1万円・9月受理20.1万円・10月受理20.0万円と一方向の動きはありません。基本給の中央値は19.1万円(前回19.0万円)で、信頼区間は19.0万円〜19.2万円です。事務の月給は1万円刻みに強く集まるため、中央値が塊の内側に落ちるか外側に出るかで信頼区間の幅が大きく変わります。
- 同一の法人が同じ給与条件で複数の求人を出しているケースがあり、そのまま数えると相場が歪みます。事業所番号・提示額・基本給・定額的に支払われる手当・産業分類が一致する求人を重複とみなして769件を、それでも残る「給与・都道府県・産業分類・職種名がすべて同じ」求人15件を、合わせて784件(7.0%)除外しました。事業所名を公開していない求人が1,406件あり、これらは所在地・企業全体と就業場所の従業員数・事業内容の先頭40字で代替キーを作っています。名寄せが済んだ時点で事業所名はレコードから破棄しています。名寄せの判定には掲載内容からの推定が含まれます。
- 採用した10,480件から種を固定して無作為に250件を抜き、新しい通信セッションから求人票を取り直して機械照合しました(結果は methodology に記載)。金額と分類はすべて求人票のHTMLから機械的に取り出しており、手入力は経ていません。
- 検索結果の一覧は、時給制・日給制の求人も月額に換算して表示します。これを一覧のまま採ると月給の相場が上振れするため、求人票の「賃金形態等」が「月給」であることを全件で確認し、該当しなかった364件(時給139件・日給114件・年俸97件・その他14件)を除外しました。また求人番号の先頭コード(受け付けた職業安定所)は就業場所の都道府県と一致しないため、県の判定は求人票の「就業場所」で行っています。就業場所に県名が書かれていない求人が86件あり、これらは事業所所在地の県を代入しています。
- 県ごとの採取件数は、その県の求人数に比例します(東京都1,044件に対し鳥取県55件など)。全国の中央値は求人数の多い都市部の求人をより重く見ています。
- 職種の判定規則は前回(2026-09-20)の記述(士業事務所の求人を含める・「事務局」を含める・管理職の除外語から「統括」「役員」を外し「管理職」に後読みを付ける)を踏襲していますが、前回の判定コードそのものは残っていなかったため、今回はその記述から正規表現を書き直しています。境界にある求人の扱いは前回と完全には一致しないため、月次の比較にはこの再実装の差も含まれています。
- 「事務」の検索結果には、○○事務所・○○事務棟に勤務する技術職や、事務機器・事務用品の営業など、事務作業が中心ではない求人が混ざります。職種名から機械的に判定し、勤務地・物品の表記としてしか「事務」が出てこない276件、事務の語が括弧内にしかなく括弧の外が別職種の39件、士業事務所の求人で士業本人や別職種を募集している13件の合計328件を対象外としました。事務長・部長・課長などの上位グレードは別に55件を除外しています(主任・補佐・係長は事務職として残しています)。
- 事務の区分(一般事務・営業事務・経理事務など)は、求人票の職種名を先に見て、職種名で判断できない場合だけ仕事内容欄で補う規則で機械的に分類しました。10,480件のうち8,780件(83.8%)は職種名だけで区分が決まり、700件(6.7%)は仕事内容欄からの補完、1,000件(9.5%)はどちらでも区分が書かれておらず「その他の事務」に入れています(工場事務・倉庫事務・事務兼営業など)。職種名だけで決まった求人に限って集計し直しても、区分の順位と医療・調剤事務の低さは変わりません。
- 業種は求人票の産業分類の名称から機械的に大分類へまとめたもので、掲載しているのは80件以上ある15業種(合計10,350件)です。残りの130件は農林漁業・鉱業55件、公務・その他の団体30件、電気・ガス・熱供給・水道業18件と、どの大分類にも寄せられなかった27件で、いずれも件数が少ないため表から省いています(集計そのものからは除いていません)。
- 業務を受託している(求人票の就業形態が「請負」)事務の求人が269件(2.6%)ありました。提示額は19.1万円で、請負の記載がない求人の20.2万円より1.01万円低い水準です。ただし請負の71.7%が医療・調剤事務に偏っており、区分を揃えると一般事務では差が出ません(差の信頼区間が0をまたぎます)。医療・調剤事務のなかで比べたときだけ0.85万円低いという形で残りますが、269件と薄いため表には載せていません。
- 経験要件は求人票の「必要な経験等」欄の記載だけで判定しています。仕事内容欄に「未経験歓迎」と書かれていても、この欄に記載があれば経験を求める側に分類されます。
- 「必要なPCスキル」欄は7,753件(74.0%)に記載がありますが、その内訳はエクセル5,935件・ワード5,497件・入力2,028件が中心で、関数は276件・マクロは17件しかありません。関数やマクロまで求める求人を1つにまとめても299件(2.9%)で、他の層に比べて薄い参考値です。
- 固定残業代は「あり」と判別できた1,335件のうち、金額は1,334件、想定時間数は1,326件で読み取れました。時間数が「10時間〜40時間分」のように範囲で書かれている求人は小さい側の値を採っています。
- 基本給が10万円未満と読める求人が43件あり、提示額29.0万円に対して基本給1.49万円のように求人票の記載自体が誤りと思われるものも含まれます。求人票に書かれた値をそのまま採り、こちらで補正はしていません(中央値はこの種の外れ値の影響をほとんど受けません)。
- 正社員・月給の求人のみが対象です。パート・アルバイト・派遣・契約社員、短時間正社員、年収のみで示す求人、時給制・日給制の求人は含みません。
- 月給下限のみを集計しています。賞与・昇給・住宅手当・資格手当の実績額は含んでいないため、年収の比較にはそのまま使えません。今回実査した10,480件のうち9,850件(94.0%)に賞与制度、9,996件(95.4%)に昇給制度がありますが、支給実績の額は集計していません。
実査方法: 複数の求人検索サイトで公開されている事務の正社員求人10,480件(全国47都道府県・重複排除後)の月給表記を、地域5ブロックに分けて実査(2026-10-18時点)。媒体は公的職業紹介1つに固定し、47都道府県の検索結果を最後のページまで巡回して36,058件の一覧フレームを作ったうえで、県内の並びから3件に1件を等間隔に抜いた12,011件の求人票を取得して全件を同一のパーサで処理した。給与表記を『手当込みの総額提示』と『基本給のみ提示』に分けて集計し、求人票の「基本給+定額的に支払われる手当+固定残業代」を提示額、「基本給」をその内訳として同一求人で対応させている(内訳の取得率は10,480/10,480件)。採取後に種を固定して250件を無作為に抜き、新しい通信セッションから求人票を取り直して再検算した(不一致0件・掲載終了0件・取得失敗0件)。中央値の95%信頼区間はブートストラップ法(20,000回)で算出/数値は実査時点の集計であり、個別の求人・企業を示すものではありません。/公表値は中央値の信頼区間が支持する精度に合わせ、1,000円単位に丸めています。
給与の数字だけでなく「職場のリアル」も確かめてから応募したい方へ。リクプルは働く人のインタビューと募集要項をセットで掲載しています。
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