このページは「平均年収」の統計ではなく、いま実際に掲載されている求人の提示額を実査した定点観測データです。今この職種に応募したら、求人票にどんな数字が並んでいるかが分かります。
月給下限の中央値21万円95%信頼区間 20万円〜21.5万円(n=140)
求人の中央50%が収まる帯19万円〜23万円上下25%ずつを除いた「よくある帯」
現実的な期待値の目安23万円各求人のレンジ中央の中央値
この数字が指しているもの
上の数字は求人票に出ている月給の提示額(処遇改善手当などの定額手当を含む)の求人だけを集計した値です(介護職の求人票では、月給欄の8割以上に処遇改善手当・資格手当などが積まれています)。 同じ職種でもその求人票の内訳に書かれている基本給で出している求人は水準が異なり、月給下限の中央値は16.5万円(n=125・主系列と同じ求人の内訳(140件中125件で取得)。独立した別の求人群ではありません)。 表記の違う求人どうしを同じ土俵で比べないでください。
提示額と基本給の対応比較(125件・同じ求人どうし)※実査職種で最も離れています| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 求人票に出ている提示額 | 125件 | 21万円 |
| その内訳にある基本給 | 125件 | 16.5万円 |
同じ対応比較を地域で分けると ※首都圏だけ差額が大きい| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏・提示額と基本給の差額 | 26件 | 6万円 |
| 首都圏以外・提示額と基本給の差額 | 99件 | 4万円 |
地域ブロック別(提示額の月給下限・2媒体計)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 28件 | 24万円 |
| 関西・東海 | 28件 | 21万円 |
| 中国・四国・九州 | 28件 | 21万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 28件 | 20万円 |
| 北海道・東北 | 28件 | 19.5万円 |
同じ地域ブロックを基本給で引き直すと(内訳125件)※首都圏と関西・東海が並びます| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 首都圏 | 26件 | 18万円 |
| 関西・東海 | 24件 | 17.5万円 |
| 中国・四国・九州 | 25件 | 16.5万円 |
| 北海道・東北 | 27件 | 16万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 23件 | 16万円 |
媒体別(提示額の月給下限)※媒体差はほとんどありません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
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| 公的職業紹介 | 70件 | 21万円 |
| 介護・医療系の専門求人サイト | 70件 | 21万円 |
施設区分・夜勤の有無別(提示額の月給下限)※月給下限には出ません| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 日勤系(デイサービス・訪問介護) | 38件 | 21万円 |
| 入居系(特養・老健・GH・有料など) | 101件 | 20.5万円 |
| 夜勤なし | 38件 | 21万円 |
| 夜勤あり | 102件 | 20.5万円 |
資格要件別(提示額の月給下限)| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 初任者研修以上 | 58件 | 21.5万円 |
| 介護福祉士必須 | 15件 | 21.5万円 |
| 無資格可 | 67件 | 20万円 |
同じ資格要件を基本給で引き直すと(内訳125件)※順序が逆転します| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 無資格可 | 59件 | 17万円 |
| 初任者研修以上 | 51件 | 16.5万円 |
| 介護福祉士必須 | 15件 | 16万円 |
固定残業代の有無別(提示額の月給下限)※記載は140件中10件のみ| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|
| 固定残業代の記載あり | 10件 | 23万円 |
| 固定残業代なし | 107件 | 20.5万円 |
実査で見えたこと
- 介護職の求人票に出ている月給は、基本給そのものではありません。内訳まで取れた125件(89%)で、提示額の中央値21.0万円に対し基本給の中央値は16.5万円。差額の中央値は4.0万円で、基本給は提示額の80%にとどまります。提示額と基本給が完全に同額なのは8件(6%)だけで、125件のうち102件(82%)が9割を切り、18件は7割も切ります(最小50%)。この80%という比率は、これまで実査した職種の中で最も低い水準です(ドライバー84%・看護師86%・保育士87%・溶接工100%)。しかも固定残業代の記載がある求人は140件中10件(7.1%)しかなく、固定残業代のない101件でも差額の中央値は4.0万円ありました。上乗せの正体は残業代ではなく、処遇改善手当・資格手当・夜勤手当といった毎月定額で乗る手当です。
- 首都圏の月給が高く見えるのは、基本給が高いからではなく手当が厚いからです。提示額では首都圏24.0万円に対し北海道・東北19.5万円で、信頼区間が重なりません。ところが基本給で引き直すと首都圏18.0万円・関西東海17.5万円とほぼ並びます(提示額では24.0万円と21.0万円で2.8万円開いていました)。提示額と基本給の差額そのものも、首都圏6.0万円に対し首都圏以外4.0万円で信頼区間が重なりません。ただし首都圏と北海道・東北の差は基本給で引き直しても残りました(18.0万円 vs 16.0万円)。
- 夜勤があるかどうか、入居系かどうかは、月給の下限には表れませんでした。夜勤あり20.5万円・夜勤なし21.0万円で信頼区間が重なるうえ、向きはむしろ夜勤なしのほうが上です。入居系20.5万円・日勤系(デイ・訪問)21.0万円も同じで、5ブロック中4ブロック・2媒体それぞれで日勤系が同額かわずかに上でした。提示額と基本給の差額も夜勤あり4.2万円・夜勤なし4.3万円でほとんど変わりません。夜勤手当は月給欄のレンジの外で別途加算される書き方が主流のためで、前回(2026-07-20)の実査で「夜勤ありのほうが1.5万円高い」としていた点は、今回の実査では確認できませんでした。
- 資格は、提示額では効いて見えるのに基本給では逆順になります。提示額は無資格可20.0万円・初任者研修以上21.5万円で、5ブロック中4ブロック・2媒体とも同じ向き(施設区分をそろえても残ります)。ただし信頼区間は21.0万円で接しており、差の大きさは確定しません。そのうえ基本給で引き直すと無資格可17.0万円 > 初任者研修以上16.6万円 > 介護福祉士必須16.0万円と順序が逆転し(信頼区間はすべて重なります)、上限額は3区分とも25.0万円で同じでした。資格で上がっているのは基本給ではなく、月給に乗せられる資格手当の部分だと読めます。
- 媒体による差はほとんどありませんでした(公的職業紹介21.0万円・介護医療系の専門サイト21.0万円)。看護師・保育士と同じ型で、そのおかげで「首都圏が最も高い」という結論は2媒体それぞれで再現しています。ただし中間3ブロックの順位は媒体で入れ替わるため未確定です(中国・四国・九州は専門サイトでは2位、公的職業紹介では3位)。なお月給のレンジは上限/下限が1.19倍・幅3.8万円と狭く、実査した職種の中では保育士(1.17倍)に次ぐ狭さでした。
この職種の求人票の読み方
介護職の求人票は、月給欄の額をそのまま比べても意味がありません。実査から見えた、確認すべき順番は次の通りです。
- まず「その月給に何が乗っているか」を内訳で確認する。これが最重要です。実査した125件で、基本給は提示額の中央値80%。8割の求人が9割を切り、なかには提示額の半分しか基本給がない求人もありました。求人票の賃金欄に「基本給◯円+処遇改善手当◯円+資格手当◯円」と内訳が書かれていれば、そこを見てください。書かれていない場合は、面接で内訳を聞くのが確実です。
- 賞与欄が「基本給の◯か月分」なら、基本給の額まで確認する。介護職の求人ではこの書き方が多く、提示額が同じでも基本給が低いほど、同じ「◯か月分」で受け取る額は小さくなります。月給欄が同額の2社でも、基本給が18万円と14万円なら賞与の重みは変わります。
- 夜勤の価値を月給欄で判断しない。実査では、夜勤ありの求人と夜勤なしの求人で月給下限の中央値が変わりませんでした(むしろ夜勤なしのほうがわずかに上)。夜勤手当は月給のレンジの外で別途加算される書き方が主流です。月給欄ではなく、「夜勤1回あたり◯円・月◯回程度」の記載を見て、自分が入れる回数で掛け算してください。
- 比べるのは同じ地域の求人だけにする。提示額の中央値は首都圏24.0万円・北海道東北19.5万円と、地域だけで4万円以上動きます。ただし首都圏の高さの大半は手当によるもので、基本給で見ると関西・東海とほぼ同じでした。他地域の数字を自分の基準にすると判断を誤ります。
- 資格の価値は月給下限ではなく資格手当欄で見る。実査では、資格要件が上がっても提示額の上限は3区分とも25.0万円で同じ、基本給はむしろ下がる形でした。今の資格でいくら増えるのかは、求人票の資格手当の欄に書かれた金額で個別に確認するのが確実です。
- 似た条件の求人が並んでいたら、同じ法人の別事業所かどうかを見る。この職種は、1つの法人が同じ給与条件で何十件も事業所別に求人を出しています。今回の実査でも1ブロックあたり50〜100件がこれに該当しました。検索結果の上位だけを見ると、相場が実際より狭く・高く見えます。
あわせて、年間休日数(実査では中央値110日・86〜150日と幅があります)と、賞与が「規定」ではなく実績で書かれているかを見ておくと、同じ月給でも実際の条件差が判断できます。
この調査の限界(お読みください)
- 媒体は公的職業紹介と介護・医療系の専門求人サイトの2つに固定し、5つの地域ブロックすべてで各14件ずつ・同じ構成で採取しました。地域の比較は媒体を1つに固定した場合でも別途算出しています。他の媒体(大手総合転職サイト・介護派遣系サイトなど)は含んでいないため、そこにしか出ていない求人は反映されていません。
- 求人サイトの掲載順は有料掲載の影響を受けるため、完全な無作為抽出ではありません。1ページ目に偏らないよう2ページ目以降からも採取していますが、掲載されていない求人(非公開求人など)は含まれていません。
- 同一法人が同じ給与条件で多数の事業所求人を出しているケースが極めて多い職種です。同一法人・同一給与のまとまりは1件に名寄せしたうえで法人名を破棄しました(採取段階で1ブロックあたり50〜100件がこの理由で落ちています)。名寄せの判定には掲載内容からの推定が含まれます。
- 検索結果の一覧では、日給制・時給制の求人も月額に換算して表示されます。今回は採用した140件すべてについて求人票の賃金形態欄を開いて「月給」であることを確認しました(確認の過程で日給制・時給制・年俸制が実際に混入していました)。
- 月給欄の内訳に基本給が明記されていなかった15件は、基本給の系列には入れていません(推定は入れていません)。15件はすべて専門求人サイト側で、提示額の中央値は21.0万円と全体と同じです。
- 提示額に手当が含まれるかどうかを求人票から判別できなかった8件も、提示額としてはそのまま集計しています(提示額は「求職者が最初に目にする月給額」として全件で同じ定義です)。この8件を除いても中央値は21.0万円で変わりません。
- 2026-07-20 の前回実査とは媒体の固定方法・集計対象の定義が変わっているため、前回の数字との差をそのまま相場の変動として読むことはできません。
- 資格要件別の「介護福祉士必須」は15件と少なく、この層の中央値は参考値です。年間休日105日未満も4件と少ないため層別表には載せていません。
- 月給の下限のみを集計しています。賞与・退職金・昇給幅・夜勤手当の実支給額は含んでいないため、年収の比較にはそのまま使えません。
実査方法: 複数の求人検索サイトで公開されている介護職・ヘルパーの正社員求人140件(全国35都道府県・重複排除後)の月給表記を、地域5ブロックに分けて実査(2026-08-08時点)。媒体は公的職業紹介と介護・医療系の専門求人サイトの2つに固定し、全ブロックで同じ構成(各14件ずつ)で採取。給与表記を「求人票に出ている提示額」と「同じ求人の内訳にある基本給」に分けて集計し、中央値の95%信頼区間はブートストラップ法(20,000回)で算出/数値は実査時点の集計であり、個別の求人・企業を示すものではありません。/公表値は中央値の信頼区間が支持する精度に合わせ、5,000円単位に丸めています。
給与の数字だけでなく「職場のリアル」も確かめてから応募したい方へ。リクプルは働く人のインタビューと募集要項をセットで掲載しています。
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