介護職・ヘルパー(正社員)の求人相場
このページは「平均年収」の統計ではなく、いま実際に掲載されている求人の提示額を実査した定点観測データです。今この職種に応募したら、求人票にどんな数字が並んでいるかが分かります。
月給下限の中央値22.5万円95%信頼区間 22万円〜23万円(n=116)
求人の中央50%が収まる帯20.5万円〜24万円上下25%ずつを除いた「よくある帯」
現実的な期待値の目安25万円各求人のレンジ中央の中央値
この数字が指しているもの
上の数字は夜勤手当・処遇改善手当を含んだ総額提示の求人だけを集計した値です(介護職の求人ではこの書き方が最も多い)。 同じ職種でも基本給のみの提示で出している求人は水準が異なり、月給下限の中央値は19.5万円(n=34・夜勤手当・処遇改善手当は別途加算されるため、実際の支給額はこれより上がる)。 表記の違う求人どうしを同じ土俵で比べないでください。 給与の内訳を判別できなかった17件は、どちらにも入れず集計から除外しています。
| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|---|---|
| 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉) | 32件 | 24.5万円 |
| 関西・東海 | 26件 | 22.5万円 |
| 甲信越・北陸・北関東 | 9件 | 22万円 |
| 北海道・東北 | 27件 | 21.5万円 |
| 九州・中国・四国 | 22件 | 20.5万円 |
| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|---|---|
| 入居系(特養・老健・GH・有料など) | 71件 | 23万円 |
| 日勤系(デイサービス・訪問介護) | 39件 | 21.5万円 |
| 夜勤あり | 82件 | 23万円 |
| 夜勤なし | 34件 | 21.5万円 |
| 区分 | 実査件数 | 月給下限の中央値 |
|---|---|---|
| 無資格可 | 48件 | 22.5万円 |
| 初任者研修以上 | 58件 | 22.5万円 |
| 介護福祉士必須 | 8件 | 21.5万円 |
実査で見えたこと
- 介護職の求人には給与の書き方が2種類あり、混ぜて見ると相場を読み違えます。夜勤手当・処遇改善手当を含めた総額で出している求人(116件)の月給下限の中央値は22.5万円、基本給だけを出している求人(34件)は19.5万円。同じ「月給20万円」でも、前者は手当込みで後者は手当がこれから乗る額で、意味がまったく違います。
- 下限を最も大きく動かしているのは地域です。首都圏24.5万円に対し九州・中国・四国は20.5万円で、その差は約4万円。関西・東海22.5万円、北海道・東北21.5万円と続きます。他の地域の求人サイトで見た数字を自分の地域の基準にすると、判断を誤ります。
- 一方で、資格要件による下限の差はほとんど確認できませんでした。無資格可(48件)も初任者研修以上(58件)も月給下限の中央値は22.5万円で一致しています。介護福祉士必須は8件と少なく、差があるとは言えません。求人票に書かれる「下限」は、資格よりも地域と施設形態で決まっている部分が大きいと読めます。
- 夜勤の有無による下限の差は1.5万円程度(夜勤あり23.0万円・夜勤なし21.5万円)にとどまりました。ただしこれは提示額の下限どうしの比較で、夜勤手当を別途加算する求人も多いため、実際に受け取る額の差はこれより大きくなり得ます。
- 同じ法人が同じ給与条件で何十件も事業所別の求人を出しているため、検索結果の上位だけを見ると相場が実際より高く見えます。今回は同一法人・同一給与のまとまりを1件に名寄せして集計しました。求人を探すときも、似た条件の求人が並んでいたら同じ法人の別事業所かどうかを見ておくと、相場を見誤りません。
この職種の求人票の読み方
介護職の求人票は、掲示された月給が「何を含んだ額か」で意味が変わります。実査から見えた、確認すべき順番は次の通りです。
- まず「その月給は何込みか」を確認する。これが最重要です。夜勤手当・処遇改善手当を含んだ総額なのか、基本給だけなのかで、実査上も中央値が3万円(約15%)ずれました。給与欄に「夜勤5回分35,000円を含む」「処遇改善手当込み」と書かれていれば総額型、「夜勤手当は別途支給」とあれば基本給型です。書き方の違う求人どうしを額面だけで比べないでください。
- 比べるのは同じ地域の求人だけにする。月給下限の中央値は首都圏24.5万円・九州・中国・四国20.5万円と、地域だけで約4万円動きます。全国平均や他地域の数字を自分の判断基準にすると、条件の良し悪しを見誤ります。
- 上限ではなく下限どうしで比べる。「月給22万円〜35万円」のような幅の広い表記では、上限は資格・役職・夜勤回数がそろった場合の到達額です。入職時に約束されるのは基本的に下限側だと考えてください。
- 資格手当は下限ではなく上限に効くと考える。実査では、無資格可の求人と初任者研修以上の求人で下限の中央値が変わりませんでした。資格による差は「下限が上がる」形ではなく、資格手当や昇給として上限側に出ることが多いようです。今の資格でいくらになるのかは、求人票の資格手当欄で個別に確認するのが確実です。
あわせて、年間休日数・賞与実績(「規定」ではなく実績)・夜勤の回数と1回あたりの手当額を見ると、同じ月給でも実際の負荷と手取りの差が判断できます。
この調査の限界(お読みください)
- 求人サイトの掲載順は有料掲載の影響を受けるため、完全な無作為抽出ではありません。1ページ目だけに偏らないよう複数サイト・複数ページから採取していますが、掲載されていない求人(ハローワーク限定・非公開求人など)は含まれていません。
- 同一法人が同じ給与条件で多数の事業所求人を出しているケースが多く、そのまま数えると相場が歪みます。同一法人・同一給与のまとまりは1件に名寄せしました(名寄せの判定には掲載内容からの推定が含まれます)。
- 給与の内訳が書かれておらず、基本給のみか手当込みかを判別できなかった17件は、どちらの系列にも入れず集計から除外しています。
- 地域ブロック別のうち「甲信越・北陸・北関東」は9件と少なく、この層の中央値は参考値です。資格要件別の「介護福祉士必須」も8件と少なく、他の区分との差があるとは言えません。
- 月給下限のみを集計しています。賞与・退職金・昇給幅は含んでいないため、年収の比較にはそのまま使えません。
実査方法: 複数の求人検索サイトで公開されている介護職・ヘルパーの正社員求人167件(全国・重複排除後)の月給表記を、地域5ブロックに分けて実査(2026-07-20時点)。給与表記を「手当込みの総額提示」と「基本給のみ提示」に分けて集計し、中央値の95%信頼区間はブートストラップ法(20,000回)で算出/数値は実査時点の集計であり、個別の求人・企業を示すものではありません。/公表値は中央値の信頼区間が支持する精度に合わせ、5,000円単位に丸めています。
給与の数字だけでなく「職場のリアル」も確かめてから応募したい方へ。リクプルは働く人のインタビューと募集要項をセットで掲載しています。
インタビュー記事を見る