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採用サイトに足りないコンテンツは「不安1位・人間関係」への回答

「採用サイトをリニューアルしたのに、応募が増えない」。デザインにこだわり、コンセプトムービーまで作ったのに成果が出ない──採用支援の現場で繰り返し聞く悩みです。

原因の多くは、企業が見せたいものと、求職者が見たいもののズレにあります。今回は大規模な求職者調査のデータを起点に、採用サイトのコンテンツで本当に優先すべきものを考えます。

データ: 求職者がまず見たいのは「かっこよさ」ではなく募集要項

Web制作会社ベイジが転職経験者3,000人超に実施した「中途採用における採用サイト利用実態調査(2024年度版)」によると、転職者が採用サイトで「まず見たい情報」の1位は募集要項(51.1%)でした。

コンセプトムービーでも、社長メッセージでもなく、給与・休日・勤務地といった基本条件です。つまり、募集要項が薄い採用サイトは、入口の段階で半数の求職者の期待に応えられていません。私たちの支援経験でも、応募が来ない求人の多くは、デザイン以前に「情報の具体性」でつまずいています。

そして、応募をためらわせる不安の1位は「人間関係」

同じ調査にはもうひとつ重要な数字があります。転職者が入社にあたって感じる不安の1位は「人間関係がうまくいくか」(49.17%)。2位の「希望の収入が維持されるか」(37.35%)を10ポイント以上引き離しています。

ここに採用サイトの構造的な欠落があります。給与や休日は募集要項に書ける。しかし「人間関係」は、求人票のどのフォーマットにも書く欄がないのです。

「人間関係」に回答できる唯一のコンテンツが、働く人のリアル

求職者の最大の不安に回答するには、実際に働いている人を見せるしかありません。どんな人が、どんな表情で、どんな距離感で働いているか。それを伝える手段が社員インタビューであり、職場の写真です。

ただし、ありがちな「やりがいを感じます」だけのインタビューでは不安への回答になりません。支援の現場で効果を実感しているのは、次の3条件を満たすものです。

  • 入社前後のギャップを語っている(不安だったこと、意外だったこと)
  • 大変な面を隠していない(正直さが記事全体の信頼をつくる)
  • 読んだ直後に募集要項と応募導線がある(気持ちが動いた瞬間に条件が確認できる)

詳しい作り方は「社員インタビューが採用に効く3つの理由と作り方のコツ」で解説しています。

実例: 「人となり」まで見せるインタビュー記事の形

リクプルが運営する求人インタビューメディアでは、この考え方を記事フォーマットにしています。たとえば農業法人の栽培スタッフの記事建設会社の施工管理の記事では、働く本人の言葉で仕事の中身・職場の空気・入社の経緯までを掲載し、記事のすぐ隣に募集要項と応募ボタンを置いています。

「不安への回答」と「条件の確認」と「応募」が1ページで完結する──採用サイトのコンテンツ設計で目指すべきは、この動線です。

明日からの優先順位: 凝ったデザインより、この順番

予算が限られる中小企業なら、採用サイトへの投資は次の順番をおすすめします。

  • 1. 募集要項の充実: 給与レンジ・休日・残業実態・仕事内容を具体的に(51.1%がまずここを見る)
  • 2. 働く人の顔と声: 社員インタビュー1〜2本と実際の職場写真(不安1位への回答)
  • 3. 1日の流れ・数字: 入社後の自分を想像させる具体情報
  • 4. デザインの磨き込み: 上記が揃ってから

順番を逆にした「きれいだが中身のないサイト」が、いちばん成果につながりません。

まとめ

  • 転職者がまず見たいのは募集要項(51.1%)。基本条件の具体性が入口
  • 応募をためらわせる不安1位は「人間関係」(49.17%)。求人票のフォーマットでは伝えられない
  • 不安に回答できるのは「働く人のリアル」= 正直な社員インタビューと職場写真
  • 投資の優先順位は、募集要項 → 人の顔と声 → 具体情報 → デザインの順

出典: ベイジ「中途採用における採用サイト利用実態調査(2024年度版)」

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